2026/01/05
TikTokで広告を配信する際、「いかにも広告らしい動画」はユーザーに敬遠され、すぐにスキップされてしまうのが現実です。
一方で、インフルエンサーに依頼した投稿や、自社アカウントで伸びた投稿には、ユーザーを惹きつける「熱量」があります。
その熱量をそのまま広告として活用し、さらに大きな成果へ繋げる仕組みが「Spark Ads(スパークアズ)」です。
今回は、既存投稿を「売れる資産」に変え、インフルエンサー施策の投資対効果を最大化するSpark Ads(スパークアズ)という配信手法についてご紹介します。
TikTok Spark Adsとは?
Spark Adsは、TikTok上の「オーガニック投稿(通常の投稿)」を、そのまま広告として配信できるフォーマットです。
最大の特徴は、ゼロから広告用素材を作るのではなく、既に公開されている以下の動画を利用する点にあります。
- 自社のアカウントで過去に投稿した動画
- インフルエンサーや一般ユーザーが投稿した動画(※投稿者の承認が必要)
ユーザーのタイムラインに自然な形で流れるため、視聴者に抵抗感を与えずに情報を届けることができます。
なぜ今、Spark Adsなのか?
多くの企業がSpark Adsを取り入れる理由は、単なる「広告枠」以上の価値があるからです。
■「広告感」の払拭による視聴維持
通常の投稿と同じUIで表示される為、ユーザーは「広告を見せられている」という感覚が薄くなります。
その結果、視聴維持率が高まり、メッセージが最後まで伝わりやすくなります。
■蓄積されるエンゲージメント(資産性)
広告で獲得した「いいね」や「コメント」は、「元のオーガニック投稿」に合算されます。
配信が終わっても投稿の評価が高まった状態で残る為、長期的なアカウントの強みになります。
■フォロワー増とアカウント成長への直結
動画左下のアイコンからプロフィール画面に直接遷移できる為、商品購入だけでなく、ブランドのファン(フォロワー)を増やす効果が非常に高いのが特徴です。
インフルエンサー施策の成果を最大化する戦略
インフルエンサーにタイアップを依頼しても、「投稿当日にバズって終わり」ではもったいありません。
Spark Adsを組み合わせることで、そのポテンシャルを何倍にも引き出せます。
■「当たった」投稿をブーストする
反応が良かった投稿を広告として拡散することで、失敗のリスクを最小限に抑えつつリーチを広げられます。
■第三者視点の信頼性を活用
企業自らが語るよりも、信頼しているクリエイターの「本音のレビュー」を広告にする方が、圧倒的に成約(購入)に繋がりやすくなります。
【実践】Spark Adsの設定・配信ステップ
配信の手順は非常にシンプルで、以下のステップで進められます。
- TikTokビジネスアカウントの連携 広告マネージャーと自社アカウントを紐付けます。
- 広告承認コードの発行 クリエイターの投稿を使う場合は、アプリ設定から発行された「広告承認コード」を共有してもらいます。
- 広告マネージャーでの紐付け 共有されたコードを入力すれば、その投稿を選択して配信可能になります。
成功事例:既存投稿を「資産」に変えた戦略的活用
Spark Adsを使いこなし、単なる広告以上の成果を出した企業のケーススタディを紹介します。
Case 1:【美容・コスメ】インフルエンサーの「リアルな悩み」を広告化
課題: 制作会社に依頼した綺麗な広告動画では、視聴者が「売り込まれている」と感じ、離脱率が高かった。
施策: すでにタイアップ投稿をしていたクリエイターの中から、「毛穴の悩みをすっぴんでさらけ出した」最もリアルなオーガニック投稿を選定し、Spark Adsでブースト。
結果: クリエイターの信頼性とSpark Adsの自然さが相まって、視聴完了率が従来の2倍に向上。最終的なCPA(獲得単価)を35%削減しつつ、数万人の新規ファン獲得に成功。
Case 2:【アパレル】自社アカウントの「コメント欄」を接客の場に
課題: 新作アイテムの紹介投稿は伸びるが、ECサイトへの遷移後に離脱されてしまう。
施策: 自社アカウントで最もコメントが付いた「着回し1週間コーデ」動画をSpark Adsで配信。あえてLPへ誘導するだけでなく、広告のコメント欄でフォロワーの質問(サイズ感や透け感など)に丁寧に返信を続けた。
結果: 広告自体が「信頼できる相談窓口」となり、プロフィール経由のEC売上が急増。配信期間中にフォロワーが5,000人増加し、広告終了後もオーガニックでの売上が底上げされる結果となった。
Case 3:【食品・飲料】UGC(一般ユーザーの投稿)を公式がブースト
課題: 企業からの発信が「宣伝」と捉えられ、若年層に響きにくい。
施策: 一般ユーザーが投稿した「意外なアレンジレシピ」の動画に注目。投稿者にコンタクトを取り、許可を得てその動画を企業公式からSpark Adsとして配信。
結果: 「公式が認めた裏技」としてさらにUGCが爆発。店頭での指名買いが急増し、期間限定商品の在庫が予定より2週間早く完売する異例のヒットとなった。
Spark Adsに関するよくある質問(FAQ)
導入前に知っておきたい、運用の注意点をまとめました。
Q:広告配信中に、動画のキャプション(説明文)や楽曲を変更できますか?
A:変更できません。
既存の投稿をそのまま利用する為、後から編集することは不可能です。
修正が必要な場合は、新しく投稿し直す必要があります。
Q:配信中、元の動画を削除したり非公開にしたりできますか?
A:できません。
広告として配信されている間は、削除や非公開の設定が制限されます。
Q:インフルエンサーとの契約が終わったら広告はどうなりますか?
A:承認コードに期限を設定できます。
コード発行時に「30日」「60日」などの期間を指定できる為、契約期間に合わせた運用が可能です。
まとめ
今回は、TikTok広告の「Spark Ads(スパークアズ)」について、ご紹介しました。
TikTokマーケティングを成功させるためには、広告専用のクリエイティブを追求し続けるだけでなく、「今ある良い投稿をいかに資産として活用するか」という視点を持つことが重要です。
ゼロから動画を作り上げるパワーと、既に反応が良い投稿をSpark Adsで最大化させる戦略。この両方を組み合わせることで、広告パフォーマンスは飛躍的に向上します。
既存投稿を「売れる広告」に変えるSpark Adsは、コストを抑えつつインフルエンサー施策を最大化する、極めて有効な配信手法です。
まずは過去の投稿やタイアップ動画を見直し、新たなブーストをかけることから始めてみてはいかがでしょうか。
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