日本でも配信可能になったThreads広告とは?

2025/07/14

2023年7月のサービス開始以来、急速にユーザー数を伸ばしているMetaのSNSプラットフォーム「Threads(スレッズ)」。

このThreadsに、ついに本格的な広告配信機能が導入され、広告主の新たなマーケティングチャネルとして注目を集めています。

しかし、日本ではまだすべてのMeta広告アカウントでThreads広告が利用できるわけではなく、一部のアカウントでテスト的に提供されている段階です。(2025年7月現在)

今回は、Threads広告がどのようなものなのか、その特徴やメリット・デメリット、そして日本での今後の展開などについて、ご紹介します。

 

Threads広告とは? その基本と特徴

Threads広告とは、Threadsのフィード(タイムライン)上に表示される広告のことです。

Metaが提供する広告プラットフォーム「Meta広告マネージャ」を通じて、InstagramやFacebook広告と同様に管理・配信が行われます。

Threads広告の主な特徴は以下の通りです。

・Meta広告マネージャとの統合

既存のInstagramやFacebook広告と同じプラットフォームで運用できるため、広告運用のノウハウやクリエイティブを活かしてスムーズに導入できます。ターゲット設定や予算管理もMeta広告マネージャ上で行います。

 

・テキスト中心のコミュニケーション

Threadsは、短文テキストや画像を気軽に共有する「会話」に特化したプラットフォームです。

ニュースやトレンドに敏感なユーザーが多く、リアルタイム性のある情報や、相互作用を促すコンテンツへの関心が高い傾向にあります。

 

・視認性の高いフィード配置

ユーザーがスクロールするフィードの中に自然な形で表示されるため、高い視認性が期待できます。

 

・Instagramアカウントとの連携

ThreadsはInstagramアカウントと紐付いており、Instagramのフォロワーデータを活用したターゲティングや、Instagramへの誘導も可能です。

 

Threads広告で利用できる広告フォーマット

Threads広告では、主に以下のフォーマットで広告の配信が可能となります。

・シングル画像広告

1枚の画像とテキストで構成される一般的な広告です。

・カルーセル広告

複数の画像や動画をスライド形式で表示できる広告です。商品の特徴を複数枚で紹介したり、ストーリー性のあるコンテンツを展開したりするのに適しています。

・動画広告

短い動画とテキストで構成される広告です。視覚的に強いインパクトを与えたい場合や、商品の使い方などを具体的に伝えたい場合に有効です。

・インタラクティブ広告

投票やクイズ機能など、ユーザー参加型の要素を取り入れた広告です。エンゲージメントを高め、ブランドへの関心を促進する効果が期待できます。

 

Threads広告の費用とターゲティング

Threads広告の料金体系は、Meta広告全般と同様に、主に以下の課金方式となります。

・クリック課金(CPC)

広告がクリックされるごとに費用が発生します。

・インプレッション課金(CPM)

広告が1000回表示されるごとに費用が発生します。

最低出稿金額は比較的低く設定できるため、少額からテスト的に運用を始めることも可能です。

 

ターゲティングにおいては、Metaが保有する膨大なユーザーデータを活用できる点が最大の強みです。

今までのMeta広告同様に下記のようなターゲティングで広告配信を行うことができます。

・デモグラフィック情報: 年齢、性別、地域など

・興味・関心: ユーザーがフォローしているアカウントや投稿内容に基づいた興味分野

・行動データ: Meta製品内での行動履歴

・カスタムオーディエンス: 既存の顧客リストやウェブサイト訪問者など

・類似オーディエンス: カスタムオーディエンスに似た特性を持つユーザー層

これらの詳細なターゲティングにより、自社の商材やサービスに最も関心の高いユーザー層に効率的にアプローチすることが可能になります。

 

Threads広告のメリット・デメリット

Threads広告は、新しい広告チャネルとして多くの可能性を秘めていますが、同時に考慮すべき点も存在します。

ここでは、Threads広告を運用する上で把握しておくべき主なメリットとデメリットをご紹介します。

■メリット

・若年層・情報感度の高い層へのリーチ

Threadsは、特にニュースやトレンドに敏感な20代〜30代の若年層に支持されており、新たな顧客層へのアプローチに適しています。

 

・先行者利益の可能性

まだ広告競争が本格化していないため、現時点では比較的低い単価で高い広告効果を得られる可能性があります。

早期に参入することで、ブランドの認知度向上やフォロワー獲得において優位に立てるかもしれません。

 

・Instagramとの連携による相乗効果

Instagramアカウントとの連携により、既存のフォロワーをThreadsに誘導したり、Instagramで培ったブランド力をThreadsでも活用したりすることが可能です。

 

・「会話」に特化したプラットフォーム

ユーザーがよりオープンに意見を交わす場であるため、双方向性の高い広告や、ユーザーのコメントを促すような広告が効果を発揮しやすいでしょう。

 

■デメリット

・日本での提供状況

2025年7月現在、日本ではまだすべてのMeta広告アカウントでThreads広告が利用できるわけではありません。

一部のアカウントに限定して順次展開されている状況です。そのため、すぐに利用を開始できない可能性があります。

 

・DM機能の不在

Threadsには直接メッセージを送るDM機能がありません。

その為、広告経由で直接的な顧客対応や深いコミュニケーションを行うには、Instagramなど他のプラットフォームへの誘導が必要になる場合があります。

 

・プラットフォームの特性理解

テキスト中心のコミュニケーションである為、視覚的な要素が強いInstagramやFacebook広告とは異なるクリエイティブの方がパフォーマンスが向上する可能性があります。

その為、Threadsのユーザー特性を理解した上での広告運用が重要です。

 

・データとノウハウの蓄積がこれから

まだ歴史の浅い広告チャネルである為、成功事例や効果測定のデータ、運用ノウハウが十分に蓄積されていない段階です。

試行錯誤しながら運用を進める必要があります。

 

日本での今後の展開とThreads広告活用のポイント

現状、日本では全てのMeta広告アカウントでThreads広告が利用できるわけではありませんが、Metaは順次利用可能なアカウントを拡大していくと予想されます。

広告主は、いつ自社のアカウントでThreads広告が利用できるようになっても対応できるよう、以下のポイントを意識しておくと良いでしょう。

■Threadsプロフィールの事前設定と運用
Threads広告を配信するためには、広告配信元となるThreadsプロフィールが設定されている必要があります。

まだThreadsアカウントをお持ちでない場合は、事前にThreadsアプリをダウンロードし、ビジネスアカウントとしてプロフィールを設定しておきましょう。

 

・Instagramアカウントとの連携が必須

ThreadsプロフィールはInstagramアカウントと紐付けられます。

仮にThreadsにプロフィールを設定していなくてもInstagramアカウントの情報を活用することで代用が可能です。

Meta広告ではFacebookページと紐付けないと広告配信ができない仕様の為、Facebookページと連携したInstagramビジネスアカウントを準備しておくことが不可欠です。

・Meta Business Suiteでの連携確認

Facebookページ、Instagramアカウント、ThreadsプロフィールがMeta Business Suite内で適切に連携されているか、事前に確認し、設定を完了させておきましょう。

Threadsにプロフィールがない場合は、Instagramの情報を活用して広告が配信されるため、この連携が非常に重要です。

 

■Meta広告マネージャの定期的な確認

自社のアカウントでThreads広告が利用可能になったか、Meta広告マネージャの「配置」オプションなどを定期的に確認しましょう。

 

■Threadsアカウントの育成

広告配信を見据え、Threadsアカウント自体を積極的に運用し、フォロワーを増やし、プラットフォームの特性を理解しておくことが重要です。

 

■テキストベースのクリエイティブ開発

短いテキストで興味を引くキャッチコピーや、ユーザーの会話を促すような質問形式のコンテンツなど、Threadsの特性に合ったクリエイティブを検討しましょう。

 

■Instagramとの連携を意識した戦略

Instagramと連携することで相乗効果が期待できます。両プラットフォームを横断したキャンペーン設計も有効です。

 

■スモールスタートと検証

利用可能になったら、まずは少額からテスト的に広告を配信し、効果を検証しながら最適化を図っていくのが賢明です。

 

よくある質問(FAQ)

Threads広告について、皆さんが抱きやすい疑問をQ&A形式でまとめました。

Q1: 日本の全てのMeta広告アカウントでThreads広告は利用できますか?
A1: 2025年7月現在、日本ではまだ全てのMeta広告アカウントでThreads広告が利用できるわけではありません。

一部のアカウントに限定して順次提供が開始されている状況です。

ご自身のアカウントで利用可能かどうかは、Meta広告マネージャの「配置」オプションで確認できます。

Q2: Threads広告を始めるには、Threadsアカウントが必要ですか?
A2: はい、広告配信元となるThreadsプロフィールが必要です。

Threadsアカウントを持っていない場合は、事前にThreadsアプリをダウンロードし、Instagramアカウントと連携させてプロフィールを設定しておく必要があります。

Q3: ThreadsとInstagram、Facebookアカウントの連携は必要ですか?
A3: はい、必要です。ThreadsプロフィールはInstagramアカウントと紐付けられ、そのInstagramアカウントはMeta広告を配信するためにFacebookページと連携している必要があります。

FacebookページとInstagramビジネスアカウント、そしてThreadsプロフィールがMeta Business Suite内で適切に連携していることを必ず確認してください。

Threadsにプロフィールが設定されていない場合でも、Instagramの情報を活用して広告が配信されるため、これらの連携が重要になります。

Q4: Threads広告の費用はどのくらいですか?
A4: 広告費用は、主にクリック課金(CPC)やインプレッション課金(CPM)によって決まります。

具体的な費用はターゲット層や競合状況によって変動しますが、比較的低額から始められ、日予算約1,000円から設定可能です。

Q5: Threads広告の最適なクリエイティブはどのようなものですか?
A5: Threadsはテキスト中心のプラットフォームであるため、短く魅力的なキャッチコピーや、ユーザーの興味を引くような質問形式の投稿が効果的です。

画像や動画も活用しつつ、メッセージ性を重視したクリエイティブが適しています。

ユーザーとの「会話」を意識した内容が、高いエンゲージメントにつながるでしょう。

Q6: Threads広告の効果測定はどのように行えますか?
A6: Meta広告マネージャを通じて、詳細なレポートや分析機能が利用できます。

インプレッション数、クリック数、エンゲージメント率、コンバージョン数など、様々な指標で広告効果を測定し、最適化に役立てることが可能です。

 

まとめ

今回は、Meta広告で新たに配信ができるようになっているThreads広告について、ご紹介しました。

Threads広告は、特に若年層や情報感度の高い層にリーチしたい広告主にとって、大きな可能性を秘めた新しい広告チャネルです。

日本ではまだ完全には開放されていませんが、今後、全ての広告主が利用できるようになれば、Meta広告戦略において重要な役割を果たすことになるでしょう。

Threadsの特性を理解し、適切なクリエイティブと戦略で活用することで、新たな顧客獲得やブランドイメージ向上に貢献することが期待されます。

利用可能になった際には、積極的に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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