デザイン業界で働いていると、こういう光景を何度も目にします。
20代の頃は情熱的にクリエイティブに取り組んでいたデザイナーたちが、30代という節目を迎えた途端に、現場を離れていく姿です。
私はこれまで様々な制作会社で多くのデザイナーと出会い、そして別れてきました。
彼らが去る理由は決して「デザインが嫌いになった」わけではありませんでした。
むしろデザインへの愛情は変わらないまま、別の道を選ばざるを得ない状況に追い込まれているケースが大半なんです!
なぜ30代なのか分かりますか?
なぜ「やり切ったからやめる」のではなく、「続けたいのに続けにくくてやめていく」人が多いと思いますか?
はい、これが今回のテーマです!
別の業界からデザイナーを目指してる方、子育ての合間に副業の為にデザイナーを目指す方、
色々、いらっしゃると思うので、こういうデザイナーのメンタル的な事って結構気になる方多いと思います!
という事で今回は、デザイナーが30代で業界を離れる本当の理由について、私自身の経験も交えながら深く掘り下げてみたいと思います。
キャリアの構造的な壁
スペシャリストのままでは見えない未来
20代のデザイナーは、とにかく「手が動く人」として重宝されます。
スピード、トレンドのキャッチアップ、徹夜してでも仕上げる根性。これだけで評価される場面も少なくありません。
しかし30代に入ると、状況が一変します。
同世代はリーダーやマネージャーになりはじめ、クライアントと直接話したり、戦略を考えたりする役割が求められます。一方で、デザイナー側に突きつけられるのは、こんな厳しい現実なんです!
多くの企業では、キャリアパスが「マネージャー」か「プレイヤー」の二択しかありません。
マネジメントはしたくないけれど、プレイヤーのままだと給与が頭打ちになる。
この「望まぬ出世」システムこそが、優秀な技術者を業界から奪っている元凶ではないかと私自身思っています!
過去に「私は一生、いちプレイヤーでいたい。」 そう語っていた優秀なデザイナーが、チームリーダーに任命された途端、笑顔を失っていく様子を私は今でも覚えています。
ピクセル単位の調整には何時間でも没頭できていた彼が、Excelでの工数管理や部下のメンタルケアには苦痛しか感じないと話し。それから間もなく退社していきました。
このミスマッチが解消されない限り、熟練したプレイヤーほど「ここではこれ以上、自分のやりたいことはできない」と判断し、別の道を選ぶことになるんです!
体力とライフステージの現実
◎情熱だけでは回らない30代
デザイン業界、特に制作会社や広告代理店では、いまだに長時間労働が常態化している現場が少なくありません。20代なら栄養ドリンク片手に乗り越えられた締め切り前の修羅場も、30代になると身体が確実に変化します!
徹夜明けのリカバリーに2日かかるようになり、腰痛や眼精疲労が慢性化する。
連日の残業が翌日まで響くようになり、休日は回復に使わないと翌週がもたない。
これは決して根性論で解決できる問題ではありません…。
さらに深刻なのは、30代が人生で最も変化の多い時期だということなんです!
結婚、出産、育児、親の介護。これらの変化が、仕事との両立をめちゃくちゃ困難にします!
「子供が生まれたのに、毎日終電で帰宅して寝顔しか見られない生活は続けられない」 という切実な悩みは、男女問わず多くのデザイナーが抱えています。
デザインという仕事は本来、人々の生活を豊かにするためのものであるはずです。
それなのに、作り手であるデザイナー自身の生活が破綻しているようでは、良いデザインなど絶対生まれるはずが無いと私は思います!!
このような矛盾に気づいたとき、退社していく人は「人間らしい生活」を取り戻すために、現実的な選択をするんだと思います!
専門性への不安
「魔法が解ける瞬間」と技術の陳腐化
30代でデザイナーが直面する大きな壁の一つが、「センスという魔法の賞味期限」への気づきです。
20代の頃は、感覚的に良いものを作る瞬発力で勝負ができてしまいます。
しかし30代に入ると、単にかっこいいビジュアルを作るだけでは評価されなくなります。
クライアントは「なぜこの色なのか」「なぜこのレイアウトなのか」という論理的な説明、つまりビジネスへの貢献を求め始めます。「感覚」で生きてきた人間にとって、「論理」でデザインを武装することは、時に苦痛を伴う作業です!
さらに、デザイン業界は技術の進化が非常に速い世界です!
新しいツール、新しい手法、新しいトレンドが次々と登場し、常に学び続けなければいけません。20代の頃は新しい技術を学ぶことに喜びを感じられましたが、30代になると業務の忙しさに追われ、学習時間を確保することが難しくなります。
気づけば、後輩や新入社員のほうが最新のツールに精通している。
そんな状況に焦りを感じるデザイナーは少なくありません。「自分のスキルが時代遅れになっていくのではないか」という恐怖が、転職や退職を決断する引き金になることも多いんです!
また、インハウスのデザイナーや小規模な制作会社では、デザインだけでなく、コーディング、動画編集、SNS運用まで任される「何でも屋」化が進みます!
30代になると「自分には何もないのではないか」という恐怖に襲われ、特化した強みがない現実に直面することになります。
経済面と将来への不安
◎見えてしまう「天井」
30代で無視できなくなるのが、「お金」と「ポジション」の現実的な問題です!
結婚や出産、住宅購入、子どもの教育費。ライフイベントが重なる30代は、最もお金が必要な時期です。
しかし、デザイナーの給与水準は、他の専門職と比較して決して高いとは言えません。
順調にキャリアを積んでも、給与の伸びには明確な限界があります。特にインハウスデザイナーの場合、昇進のポストが限られており、管理職になれるのはごく一部です。
私が当時見てきた中でも、冷静に今の年収と将来の伸びを計算してみた結果、
◎年収の上がり方がとても緩やか
◎同世代のエンジニアやコンサルと比べて見劣りする
◎自分のスキルセットでは、他社に移っても大幅アップは見込みにくい
といった「天井感」が見えてしまい、「このままデザイナーとして続けていくこと」が経済的なリスクに見えてしまった瞬間、人は現実的な選択肢を探し始めます!
さらに深刻なのは、将来への見通しが立ちにくいことです。
◎40代、50代になったとき、現場で手を動かし続けられるのか。
◎体力が衰えたとき、自分の価値をどう維持していけばいいのか。
こうした不安が、30代のデザイナーを別のキャリアへと向かわせる大きな要因となっています。
よくある質問
Q1. 30代からでもデザイナーとしてキャリアを続けるのは可能ですか?
A. 十分に可能です。ただし「20代の延長線上の働き方」のまま続けるのは困難です。ビジネス理解、コミュニケーション・ファシリテーション、プロジェクトを動かす力のどれか、あるいは複数を掛け合わせて、「デザイン+α」のポジションを取れると、キャリアの選択肢が広がります。また、特定の分野での深い専門性を身につけることも有効です。
Q2. 30代で別職種に移るのは「負け」でしょうか?
A. 私はまったくそうは思いません。デザインで培った情報整理の力、ビジュアルコミュニケーション、ユーザー視点は、プロダクトマネージャー、マーケター、ディレクター、事業企画など、さまざまな職種で活きます。「デザイナーをやめる=デザインを捨てる」ではなく、「自分の強みを別の形で活かす」と捉えたほうが、健全な選択になりやすいと感じます。
Q3. 給与面での不満はどう解決できますか?
A. まずは現在の会社で昇給交渉をすることを検討してください。自分の実績や市場価値を客観的に示すことが重要です。それでも改善が見込めない場合は、より待遇の良い企業への転職や、副業・フリーランスとして収入源を複数持つことも選択肢になります。
Q4. 30代で「やめたくなる」前にやっておいたほうがいいことは?
A. 個人的には、次の3つを強くおすすめします。
①ポートフォリオを「プロセス」と「成果」で整理し直す!
結果だけでなく、どう考え、どう動いたかを言語化しておくと、社内外での評価が変わります。
②お金とキャリアの「数字」を早めに直視する!
業界の平均年収、ポジションごとのレンジ、自分の市場価値などを情報収集しておくと、焦りが減ります。
③デザイナー以外の人と積極的に組んでみる!
エンジニア、マーケター、営業などと小さなプロジェクトでも一緒に動いてみると、「自分の次の居場所」のイメージがつきやすくなります。
まとめ
いかがでしたか?
今回はデザイナーが30代で業界を離れる本当の理由について解説しました。
デザイナーが30代で「やめていく」理由は、決して「デザインに飽きたから」ではありません。むしろ多くの人は、今でもデザインそのものは好きで、できることなら続けたいと感じているはずです。
もしあなたが今、30代前後で「このままでいいのだろうか」と感じているなら、それは決してあなただけの悩みではありませんし、「根性が足りないから」でもありません!
大切なのは、自分が本当に大切にしたいものは何かを見つめ直すことです。デザインへの情熱なのか、経済的な安定なのか、家族との時間なのか。その答えによって、選ぶべき道は変わってきます。
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