LINEヤフー広告の「検索広告(ショッピング)」を運用中、またはこれから導入を検討しているマーケターの皆さまに注目のお知らせです。
これまで「コンバージョンの件数」の最大化が中心だったLINEヤフー広告のショッピング広告ですが、2026年秋(予定)より「コンバージョン価値(売上金額や商品単価など)の最大化」や「クリック数の最大化」を狙う3つの新しい自動入札戦略が追加されることになりました。
これにより、「購入単価の高いユーザーを優先して獲得したい」「設定したROAS(広告費用対効果)目標を維持しながら売上を伸ばしたい」といった、よりビジネスの成果に直結する柔軟な広告運用が可能になります。
今回は、新しく追加される入札戦略の概要とともに、秋のリリース時にスタートダッシュを切るための「2つの事前準備」についてご紹介します。
「件数」から「売上・利益」へ、広告運用はどう変わる?
「検索広告(ショッピング)」は、商品の画像や価格を直接ユーザーに見せて訴求できる強力なメニューですが、これまでは自動入札の最適化において一つの限界がありました。
今回のアップデートによって、これまでの課題がどのように解消され、運用の選択肢が広がるのかを、具体的なシチュエーションを交えて詳しく紐解きます。
■これまで(Before):「件数」の一律最適化によるジレンマ
これまでの自動入札システムは、コンバージョンの「件数」を最大化することを目的に動いていました。
システムにとっては「1,000円のTシャツが1件売れること」も「30,000円のコートが1件売れること」も、同じ「コンバージョン1件」として処理されます。
その為、以下のような運用のジレンマが発生しがちでした。
- 低単価商品への偏り: システムが「購入されやすい(コンバージョンへのハードルが低い)低単価な商品」ばかりを学習し、安価な小物ばかりが売れて全体の売上金額が思ったように伸びない。
- ROASのコントロール難: 獲得件数は順調に増えているのに、全体の売上(客単価)がついてこないため、結果として広告費用対効果(ROAS)が悪化してしまう。
- 手動調整の限界: 利益率の高い高単価商品を売りたい場合、手動で入札価格を調整したり、キャンペーンを細かく分けたりするなどの煩雑な管理が必要だった。
■これから(After):ビジネスの「売上・利益」に直結する戦略的運用
今後は、コンバージョンごとの「価値(売上金額や商品ごとの重要度)」をシステムが直接認識できるようになります。
件数ではなく「売上の総額」や「投資対効果(ROAS)」を基準に入札を自動調整するため、運用の質が大きく変化します。
- 高単価・セット買いユーザーの優先獲得: 「1回あたりの購入金額が大きいユーザー」や「まとめ買い・セット買いをする傾向があるユーザー」をシステムが自動で見極め、適切な入札価格で広告を配信します。
- ROASの安定と予算の最適配分: 目標とするROASを維持しながら売上を最大化できるようになるため、広告費の無駄遣いを防ぎ、効率の良い商品に自動で予算が配分されます。
- 運用工数の大幅な削減: これまで手動で行っていた「売上金額や利益率を考慮した入札の強弱」をシステムが自動で処理してくれるため、マーケターはクリエイティブの改善や商品選定といった、より本質的な戦略に時間を割けるようになります。
このように、単に「サイトへのアクセスや購入件数を増やすツール」から、一歩進んで「自社の売上と利益の成長をコントロールする仕組み」へと進化させることが可能になります。
目的に応じて使い分ける、3つの新しい入札戦略
近年のeコマースやデジタルマーケティングにおいては、単に認知を広げるだけでなく、限られた予算の中でいかに効率よく利益を残すかという「投資対効果のシビアな最適化」が求められています。
こうした市場のニーズや運用の課題を解決するために、今回のアップデートでは広告主の異なるマーケティング目的に合わせた3つの入札戦略が新たに選択できるようになります。
1. 目標ROASを維持しながら売上(価値)を高める
「コンバージョン価値の最大化(目標値あり)(β版)」
概要と特徴
指定した広告費用対効果(ROAS)の目標値を下回らないように調整しながら、獲得できるコンバージョン価値(売上金額や商品の重要度に応じた重み付けなど)が最も大きくなるよう、システムが入札価格を自動的にコントロールします。
このような場合におすすめ
「一定以上の投資対効果(ROAS)をキープしたまま、客単価の高いユーザーの購入を増やして全体の売上規模を拡大したい」という場合に最適です。
2. 限られた予算内で最大の売上(価値)を狙う
「コンバージョン価値の最大化(目標値なし)(β版)」
概要と特徴
あらかじめ設定した1日の予算を最大限に使い切る枠組みの中で、得られるコンバージョン価値の総計が最大化するように入札価格を自動調整します。
このような場合におすすめ
ROASの明確な目標値は定めず、「決まった予算の範囲内で、とにかくトータルの売上金額を最も大きくしたい」という予算消化と成果最大化を両立させたい場合に適しています。
3. 予算内でサイトへの流入数を最大化する
「クリック数の最大化」
概要と特徴
設定された1日の予算の範囲内で、Webサイトや商品ページへのアクセス(クリック数)が最も多く獲得できるよう、入札価格が自動調整されます。
このような場合におすすめ
コンバージョンだけでなく、「まずは自社サイトへの流入数を増やしたい」「新商品の認知度を高めるために、より多くのユーザーをショッピングページに誘導したい」という配信初期やプロモーション初期に有効な戦略です。
秋のリリース時にスタートダッシュを切るための「2つの事前準備」
新機能のうち、特に「コンバージョン価値の最大化」をスムーズに利用開始するためには、事前のデータ蓄積(機械学習)が鍵となります。
LINEヤフーでは、提供開始に向けた以下の2つの事前準備を推奨しています。
1. 「1コンバージョンあたりの価値」の設定
対応内容
広告管理画面、またはコンバージョン測定タグの書き換えにより、コンバージョン1件あたりに対する「価値(売上金額など)」が計測できるように設定します。
※特に商品ごとに価格が異なるECサイトなどの場合は、購入された商品の金額をリアルタイムで取得できるよう、コンバージョン測定タグに変数(動的な値)を設定する調整が必要となります。
なぜ必要か
「コンバージョン価値の最大化」を正しく機能させるには、システムが「どのコンバージョンが高い価値(売上)を持つか」を正確に認識する必要があります。固定値ではなく、実際の売上金額がリアルタイムに計測されていることが大前提となります。
2. 「自動入札への利用:する」への設定
対応内容
コンバージョン設定において、「自動入札への利用」の項目を「する」に選択しておきます。
なぜ必要か
自動入札の精度を高めるためには、事前にシステムに十分なデータを学習させておく必要があります。あらかじめこの設定を有効にしておくことで、秋の提供開始時点でシステムがすでに最適な入札傾向を把握している状態を作ることができ、リリース直後からスムーズに効果を発揮しやすくなります。
具体的な提供開始日や詳細な仕様については決定次第あらためて案内される予定ですが、データ蓄積には一定の期間を要するため、今から計画的に準備を進めておくことが推奨されます。
よくある質問(FAQ)
Q. 新しい入札戦略は、提供が開始されたらすぐに効果が出ますか?
A. 事前の設定状況によって異なります。
「コンバージョン価値の最大化」をスムーズに機能させるには、事前のデータ蓄積(機械学習)が必要です。
記事内で紹介した「2つの事前準備」を事前に完了させておくことで、リリース初期から精度の高い自動入札が行われやすくなります。
Q. ECサイトを運営していますが、現在のコンバージョンタグのままで「価値の最大化」は使えますか?
A. 商品によって売上金額が異なる場合は、タグの調整(カスタマイズ)が必要です。
購入された商品の金額をシステムへ動的に引き渡す(リアルタイムで取得する)ための記述(変数)を、コンバージョン測定タグに追加する必要があります。
なお、設定に必要なコードや手順はご利用中のECカートシステム(Shopify、MakeShop、futureshopなど)によってそれぞれ異なります。
多くのカートシステムでは公式のマニュアルが用意されているか、専用の設定画面・プラグインが提供されていますので、まずはご利用中のカートシステムのヘルプページを確認するか、提供会社・開発会社へ問い合わせて準備を進めることをおすすめします。
Q. 具体的な提供開始日や詳細な仕様はいつ分かりますか?
A. 決定次第、LINEヤフーよりあらためて案内される予定です。
現時点では2026年秋頃の予定となっています。
まとめ
今回は、LINEヤフー広告(検索広告)のショッピング広告で「コンバージョン価値(売上金額や商品単価など)の最大化」や「クリック数の最大化」を狙う3つの新しい自動入札戦略が追加される件ついて、ご紹介しました。
2026年秋に予定されている「LINEヤフー広告 検索広告(ショッピング)」の新しい自動入札戦略の主な要点の以下の通りです。
- 運用の目的がシフト: これまでの「件数」一律の最適化から、ビジネスの売上や利益に直結する「コンバージョン価値(売上金額)の最大化」が可能になります。
- 目的に応じた3つの新戦略: 「目標値あり(ROAS重視)」「目標値なし(予算内での売上最大化)」「クリック数最大化」の3つが導入されます。
- 今すぐやるべきこと: スムーズな導入(システムの機械学習)にはデータの蓄積が必要なため、今から「1コンバージョンあたりの価値(ECサイト等は動的な値の設定)」と「自動入札への利用:する」の設定を進めておくことが推奨されます。
自動入札のアップデートは、事前に正しくデータを学習させているアカウントほど、リリース直後から優位に立ちやすくなります。
秋の提供開始時にスタートダッシュが切れるよう、ぜひ早めの準備を検討してみてはいかがでしょうか。
BOPコミュニケーションズでは、媒体情報をキャッチアップして広告運用に活用しています。
媒体の機能は日々アップデートされている為、情報のキャッチアップが難しい、アップデートされた機能をどのように活用すればいいのか分からないなどでお悩みの方はお気軽にご相談下さい。
★BOPコミュニケーションズの広告運用について詳しく知りたい方はこちら↓
★フォームからすぐにお問い合わせしたい場合はこちら↓

