GA4連携も可能!BigQueryがもたらすデータ分析

2024/12/24

現在は、様々な場面においてデータを元に意思決定を行うことが増えています。

その為、膨大なデータを迅速かつ効率的に分析することは、企業や組織にとって不可欠となります。

その中でも、Google Cloudが提供するBigQuery(ビッグクエリ)は、強力かつ柔軟なクラウドデータウェアハウスとして注目されています。

今回は、BigQueryがどのようなツールであるか、その特長や利用例についてご紹介します。

 

BigQueryとは?

BigQueryはGoogle Cloud Platform(GCP)が提供する完全マネージド型のエンタープライズ向けデータウェアハウスです。

これにより、大量のデータをリアルタイムで高速にクエリ処理でき、特別なインフラの構築や管理が不要です。

BigQueryでは、主に下記のような特徴があります。

■スケーラビリティ
BigQueryはペタバイト規模のデータを処理でき、必要に応じてリソースを自動的にスケールします。これにより、データの増加に柔軟に対応できます。

■高速なクエリ処理
BigQueryは分散処理技術を活用し、SQLを使ったクエリを高速に実行します。また、BigQuery BI Engineやキャッシュ機能により、さらにパフォーマンスを向上させることができます。

■フルマネージドサービス
サーバー管理やパッチ適用などの運用負担がなく、インフラストラクチャのメンテナンスを心配する必要がありません。

■セキュリティと信頼性
データ暗号化やアクセス制御が標準で提供されており、重要なビジネスデータを安全に保管できます。

 

BigQueryの主な機能

BigQueryは多くの機能を提供しており、主な機能としては下記のような機能が備わっています。

■標準SQL対応
BigQueryは標準SQLをサポートしており、使い慣れたクエリ言語でデータを操作できます。複雑なクエリやネストされたデータにも対応可能です。

■ストリーミングデータの取り込み
リアルタイムでデータを取り込むことができ、ストリーミングデータを即座に分析に利用できます。これにより、最新のデータに基づいた意思決定が可能です。

■データ共有
BigQueryはプロジェクト間でのデータ共有を簡単に行えるため、チームや部門間でのコラボレーションがスムーズになります。また、外部のパートナーとも安全にデータを共有できます。

■マシンラーニングの統合
BigQuery MLを利用することで、SQLを使用して直接マシンラーニングモデルを構築、トレーニング、デプロイできます。専門的なデータサイエンスのスキルがなくても高度な予測分析が可能です。

■セミストラクチャードデータのサポート
JSONやAvroといったセミストラクチャードデータ形式をそのまま扱えるため、従来のデータ変換プロセスを簡略化できます。

■自動最適化とキャッシュ
BigQueryはクエリ結果を自動的にキャッシュし、同じクエリを再実行する際にコストを削減します。また、パフォーマンスの最適化が自動で行われるため、ユーザーは分析に集中できます。

■BigQuery Omni
他のクラウドプロバイダー(例: AWSやAzure)のデータもBigQueryを使って分析できます。このクロスクラウド機能により、マルチクラウド環境での柔軟性が向上します。

■統合データ可視化ツール
Google Looker Studioや他のBIツールとの統合により、BigQueryのデータを簡単にビジュアライズして共有できます。

■Google Analytics 4(GA4)との連携
BigQueryはGA4とシームレスに統合でき、ウェブサイトやアプリのトラフィックデータを直接BigQueryにエクスポート可能です。

これにより、以下のような高度な分析が可能になります。

1.カスタムセグメントの分析: GA4で設定したセグメントを基に詳細な行動分析を実施。

2.過去データの長期トレンド分析: BigQueryに保存したデータを活用して、GA4の標準機能では制限のある過去データを包括的に分析。

3.他のデータセットとの統合分析: CRMデータやマーケティングデータと統合し、全体像を把握する。

4.自動化されたレポート作成: BIツールと組み合わせて、リアルタイムで最新のデータに基づいたレポートを作成。

 

利用シーン

BigQueryはさまざまな業界や用途で利用されています。

■マーケティング分析
広告キャンペーンの効果測定や顧客行動の分析に利用されます。Google Analytics 360やGA4との統合により、ウェブトラフィックやユーザー行動データを容易に分析できます。

■IoTデータの処理
センサーやデバイスから送信される膨大なデータをリアルタイムで分析し、予測保守や運用最適化を実現します。

■金融データの解析
市場データや取引履歴を基にしたリスク分析やポートフォリオの最適化に使用されます。

■医療データの活用
患者データや研究データを集計・分析し、新薬開発や医療サービスの向上に貢献します。

 

マーケティングで活用できるBigQueryの主な機能

BigQueryは、マーケティングでも活用することができ、マーケターにとってもBigQueryは下記のように活用することができます。

■カスタムセグメント分析: 顧客データを深掘りして、細かなターゲティングやパーソナライゼーションを実現します。GA4からエクスポートしたデータを基に、特定のセグメントの行動や購買傾向を分析可能。
■クロスチャネル分析: Google Adsやソーシャルメディア、メールキャンペーンなど、複数チャネルからのデータを統合して一元的に分析。マーケティングROIを最適化します。
■コンバージョンファネルの可視化: BigQuery BI Engineとビジュアライゼーションツールを組み合わせて、顧客の購買プロセスを視覚化。ボトルネックを特定し、改善策を導き出します。
■カスタムダッシュボード作成: Looker Studio(旧Google Data Studio)を活用して、マーケティングデータを視覚的に表示。経営層やチームメンバーと簡単に共有可能です。
■予測分析とマシンラーニング: BigQuery MLを使い、SQLで直接予測モデルを構築。顧客離脱の予測や次の購入商品を予測することで、リテンション施策を強化します。
■長期トレンド分析: 過去データを活用して、季節性やキャンペーンの長期的な影響を分析。未来の戦略策定に役立ちます。
■コスト効率の高いクエリ最適化: データスキャン量を管理し、必要な情報に絞ってクエリを実行することで、広告費用や分析コストを削減。

 

Google Analytics 4(GA4)との連携で広がる可能性

BigQueryはGA4とシームレスに統合されている為、GA4で収集したデータをBigQueryと連携してマーケティングデータの分析に活用することができます。

■詳細なユーザー行動分析: GA4のエクスポートデータを活用して、ウェブやアプリでのユーザー行動をさらに詳細に分析。
■広告キャンペーンのパフォーマンス測定: 広告クリックからコンバージョンまでの全体像を把握し、最適化のためのインサイトを得られます。
■外部データとの統合: CRMデータやサードパーティーデータと組み合わせて、より広範な視点でマーケティング施策を評価。
■レポート自動化: Looker Studioと連携して、リアルタイムで最新のデータに基づくカスタムレポートを生成。

 

BigQueryを使いこなすために必要なスキル

BigQueryを最大限に活用するためには、以下のスキルや知識が役立ちます

■SQLの知識:
BigQueryはSQLを使用してデータをクエリします。そのため、基本的なSQL文法や集計関数、ジョイン操作の理解が重要です。

■データモデリング
効率的なデータクエリを実現するために、データモデルの設計や正規化・非正規化の知識が求められます。

■クラウドの基礎知識
Google Cloudの基本的な概念(プロジェクト、課金モデル、権限管理など)を理解することで、BigQueryの管理や運用がスムーズになります。

■プログラミングスキル
PythonやRなどのプログラミング言語を使ってBigQueryと連携する場合に役立ちます。特にデータ処理や機械学習モデルの構築で活用されます。

■ETLプロセスの知識
データの抽出、変換、ロード(ETL)のプロセスを理解し、BigQueryにデータを効率的に取り込むスキルが重要です。

■データ可視化ツールの操作
Looker Studio(旧Google Data Studio)やTableauなどのデータ可視化ツールとBigQueryを統合して、分析結果を視覚的に共有するスキルが役立ちます。

■コスト管理のスキル
BigQueryは従量課金モデルを採用しているため、クエリの最適化やデータスキャン量の管理など、コスト効率を意識した運用が求められます。

 

まとめ

今回は、Google Cloudが提供するBigQueryについて、ご紹介しました。

BigQueryは、ビジネスの意思決定を加速させるための強力なデータ分析プラットフォームです。

データ量が膨大であるほどその価値を発揮し、コスト効率とパフォーマンスの両面で効果が発揮できます。

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