2025年のWEBデザイナーに求められるコーディングの知識レベルを解説!

2025/10/09


WEBデザイナーを目指す方々から「コーディングはどこまでできないとダメですか?」という質問をよくされます。この質問に対して、私は常々「完璧に書ける必要はないが、理解はしておくべき」と答えています。

現場でこんな場面に遭遇したことはありませんか?
デザインカンプを制作してエンジニアに渡したら「これ、実装できません」と言われてしまう…。
あるいは「この部分、もう少し現実的なデザインにしていただけますか」と差し戻される…
こうした経験は、デザイナーとエンジニアの間に「実装知識のギャップ」が存在することから生まれます。

私は、WEBデザイナーがプロのエンジニアと同レベルでコードを書ける必要はないと考えています。
しかし、HTML、CSS、JavaScriptの基本的な仕組みや制約を理解していることは、2025年現在のWEBデザイナーにおいて必須のスキルだと断言できます!
なぜなら、WEBデザインとは「画面上に表示される最終成果物」を設計する仕事であり、その成果物はすべてコードによって実現されるからです!

実装の限界や可能性を知らずにデザインすることは、建築の構造を知らずに家を設計するようなものです!見た目は美しくても、実際には建てられない、あるいは莫大なコストがかかってしまう。それでは、優れたデザイナーとは言えません。

という事で今回は、デザイナーに求められるコーディング知識のレベル、それがデザイン品質にどう影響するのか!そして効率的な学習方法について、私の経験と考えを交えながら詳しく解説していきます!

 

デザイナーに求められるコーディング知識のレベルと範囲

◎「実装できる」と「理解している」の決定的な違い
まず明確にしておきたいのは、「コードが書ける」と「コーディングを理解している」は全く別の能力だということです!

「実装できる」デザイナーは、自分でHTML/CSSを一から書き上げ、JavaScriptでインタラクションを実装し、バグを修正できる人を指します。
これは確かに強力なスキルですが、すべてのデザイナーがここを目指す必要はないと私は思っています!

一方「理解している」デザイナーは、コードの仕組みや制約を知っていて、実装可能性を判断できる人です。
例えば「このレイアウトはFlexboxで実現できるな」「このアニメーションはCSSだけでは難しいからJavaScriptが必要だな」と判断できる。自分では完璧に書けなくても、エンジニアと対等に会話ができ、現実的なデザイン提案ができる人です。

私が目指すべきだと考えるのは、後者です!

 

HTML/CSS/JavaScriptで知っておくべき基礎概念

具体的にどんな知識が必要か、私の考えを整理してみます!

◎HTMLについて
・セマンティックな要素(header、nav、article、sectionなど)の意味と使い分け
・見出しタグ(h1〜h6)の階層構造の重要性
・アクセシビリティを考慮したマークアップ(alt属性、aria属性の存在)
・フォーム要素の種類と特性
これらを理解していると、デザイン段階から「この部分はnavタグでマークアップされるべきだな」と構造を意識できます。
私は、美しい見た目だけでなく、検索エンジンやスクリーンリーダーにも「意味が伝わる」デザインこそが、本当に優れたWEBデザインだと思います!

◎CSSについて
・ボックスモデル(margin、padding、borderの関係)
・Flexbox、CSS Gridの基本的な仕組み
・レスポンシブデザインの実現方法(メディアクエリ)
・position(relative、absolute、fixedなど)の挙動
・疑似要素(::before、::after)でできること
・transitionとanimationの違い
特にボックスモデルの理解は重要です!
これを知らないと、余白設計が曖昧になり、実装時に「デザイン通りにならない」という問題が頻発します。私自身、デザイナーになったばかりの頃に、この知識不足で何度もデザインを修正した苦い経験があります…。

◎JavaScriptについて
・変数、関数、条件分岐といった基本構造の概念
・DOM操作で何ができるか(要素の追加・削除・変更)
・イベント(クリック、スクロールなど)の仕組み
・非同期処理の存在(APIからデータを取得するなど)
・フレームワーク(React、Vueなど)の存在と役割
JavaScriptについては、私は「自分で書けなくてもいいが、何ができるかは知っておくべき」と考えています!
例えば「ユーザーがスクロールしたら要素がふわっと表示される」というデザインを提案する際、それがJavaScriptで実現可能だと知っていれば、自信を持って提案できますよね!

 

実際の現場で求められる知識レベルの実態

私の経験から言えば、企業や案件によって求められるレベルは大きく異なります。

スタートアップやデザイン・実装を一人で担当するような環境では、実装スキルそのものが求められることが多いです。
一方、大手企業やデザインチームが確立されている組織では、デザインに専念し、実装はエンジニアに任せるケースも多いです!

ただ、どんな環境でも共通して求められるのは「エンジニアと円滑にコミュニケーションできる程度の理解」です!
これは、今のWEBデザイナーにとって、もはや必須条件だと私は考えています!

 

コーディングの理解がデザイン品質を向上させる具体例

コーディングを理解していることが、実際にどうデザイン品質を向上させるのか、具体例を挙げて説明していきます!

◎レスポンシブデザインでのブレークポイント設計
私が以前関わったプロジェクトで、デザイナーがPC、タブレット、スマートフォンの3パターンでカンプを作成しました。しかし、実装段階で「タブレットの横向き」「小さめのノートPC」といった中間サイズでレイアウトが崩れる問題が発覚しました。

これは、CSSのメディアクエリやFlexboxの仕組みを理解していれば防げた問題です!
私はその後は、デザイン段階から「どのブレークポイントでレイアウトが切り替わるか」「要素がどう伸縮するか」を考慮しながら設計するようになりました!こうする事で、実装後の修正がほぼゼロになりました!

コーディングを理解していると、固定的な「画面サイズ別デザイン」ではなく、流動的な「ルールベースのデザイン」ができるようになります!
これは、多様なデバイスに対応する現代のWEBデザインにおいて、非常に重要な視点だと私は思います!

◎アニメーションの実装可能性を踏まえたモーション設計
「ページを開いたら、要素が順番にアニメーションしながら表示される」というデザインを提案したことがある方は多いと思います!
しかし、CSSのtransitionとanimationの違い、JavaScriptが必要なケース、パフォーマンスへの影響などを理解していないと、実装時に問題が起こります。

私は、モーションデザインを提案する際、必ず「これはCSSだけで実現可能か」「JavaScriptが必要か」「スクロールイベントに連動させるか」を考えます。
そして、実装コストとユーザー体験のバランスを見極めて、最適な提案をするよう心がけています!

特に、過度なアニメーションはページの読み込み速度やパフォーマンスに悪影響を与えます。
コーディングを理解していると、この「やりすぎない」判断ができるようになります。
私は、美しさと実用性のバランスこそが、プロのデザイナーの腕の見せ所だと思っています!

 

効率的にコーディング理解を深める学習方法

コーディングの重要性は分かったけれど、「どこから手をつければいいのか分からない」という声をよく聞きます。ここでは、私が実践してきた効率的な学習方法を紹介します。

初心者が最初に学ぶべき3つの基礎
◎HTML構造の理解
まずはHTMLの基本タグを学びましょう。見出し(h1〜h6)、段落(p)、リスト(ul, ol)、リンク(a)、画像(img)など、主要なタグの役割を理解することから始めます。

私がおすすめするのは、既存のWEBサイトのHTMLソースを見てみることです!
ブラウザで「右クリック→ページのソースを表示」で見られます。最初は難解に見えますが、徐々に構造が理解できるようになります。

具体的には、ニュースサイトやブログを見て、「この見出しはh2タグだな」「この部分はnav要素で囲まれているんだ」と観察するだけでも勉強になります!
完璧に覚える必要はなく、「こういう構造になっているんだ」という感覚を掴むことが重要です。

◎CSS基本プロパティ
次にCSSの基礎をです!
色(color, background-color)、フォント(font-size, font-family)、余白(margin, padding)、配置(display, position)など、視覚的な表現を制御するプロパティを理解しましょう。

私が最初に学んで本当に役立ったのは、「ボックスモデル」という概念です。
WEB上のすべての要素は四角い箱として扱われ、その箱にはコンテンツ、パディング、ボーダー、マージンがあります。この概念を理解するだけで、レイアウト設計の見方が変わりました!

また、FlexboxとGrid Layoutは現代のレイアウト設計に不可欠です!
これらは少し難しいですが、視覚的に学べるツール(Flexbox Froggyなどのゲーム形式の学習サイト)を使うと理解しやすいです。

◎開発者ツールの使い方
これは意外と見落とされがちですが、ブラウザの開発者ツール(Chrome DevToolsなど)の使い方を学ぶことを強くおすすめします!

開発者ツールを使えば、既存サイトのCSSを見たり、リアルタイムで値を変更して結果を確認したりできます。私は今でも、気になるサイトのデザインを見つけたら、必ず開発者ツールで「どうやって実装しているのか」を確認する習慣があります!

F12キー(Macはcmd+option+I)を押すだけで開くので、まずは触ってみることから始めましょう。要素を選択して、適用されているCSSを眺めるだけでも学びがあります。

◎実践的な学習方法 既存サイトの模写(トレース)
理論を学んだら、次は実践です。
私が最も効果的だと感じた学習方法は、既存サイトの模写です!

好きなWEBサイトを選んで、デザインツールでそっくりに再現してみます。
ただし、ここで重要なのは「実装を意識しながら」作ることです。

例えば!
このヘッダーはposition: fixedで実装されているな!
このレイアウトはFlexboxで横並びにしているはずだ!
この余白は16pxの倍数で統一されている!
といった視点で観察しながらデザインします。そして、実際に開発者ツールで答え合わせをするのです。自分の予想と実装が一致していたら理解が深まった証拠ですし、違っていたら新しい発見になります。

正直なところ、私自身も駆け出しの頃は簡単なLP(ランディングページ)を10サイトほど模写しました。この経験が、実装を意識したデザインの基礎になっています!

 

まとめ

いかがでしたか?
今回はデザイナーに求められるコーディング知識についてご紹介しました!

最後に、コーディングは「武器」であって「必須条件」ではないという事です!
コーディングスキルは、デザイナーとしての可能性を広げる強力な武器です。しかし、完璧にコードが書けなければデザイナーになれない、というわけではありません。

重要なのは、「WEBという媒体の特性を理解している」ことです!
紙のデザインとは違い、WEBデザインは技術的な制約の中で最適な答えを見つける作業です。その制約を理解しているかどうかで、デザインの質は大きく変わります!

これからデザイナーを目指す皆さんの良い知識になって貰えたら幸いです!

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