【Yahoo!広告 ディスプレイ広告】顧客データリストが「180日間」に大幅拡大!運用戦略を深化させる3つの活用法

2025/10/27

📢 重要なアップデート:Yahoo!広告 ディスプレイ広告の顧客データ有効期間が「最長180日」へ

先日、Yahoo!広告 ディスプレイ広告を運用されている皆様、LINEヤフー for Businessから重要なアップデートが発表されました。

それは、顧客データのオーディエンスリスト(CRMデータ)の有効期間が、従来の最大60日間から「最長180日間」に大幅に延長されるという点です。

この変更は、単にデータ保持期間が長くなるというだけではありません。

リターゲティングの設計や類似ユーザーの精度など、顧客データ(CRM)を活用したディスプレイ広告の運用戦略そのものに、大きな変革をもたらします。

今回は、この「180日間」という新しい期間が、皆様の広告運用において具体的にどのようなメリットと戦略の幅を生み出すのかを、運用の実務目線でご紹介します。

 

💡 運用に直結!顧客データリスト機能の具体的なアップデート内容

今回のアップデートの核心は、以下の2点における期間の拡大です。

■顧客データの有効期間(リスト設定)

変更前:1〜60日間(初期値60日)

変更後:1〜180日間(初期値180日)

■類似ユーザー生成時のデータ参照期間

変更前:28日間

変更後:180日間

この他にも顧客データファイルのアップロード履歴の確認期間も30日間から180日間に延長され、運用状況の長期的な把握が容易になります。

 

✨ 運用戦略の深化:180日間がもたらす3つの具体的な活用戦略

この「180日間」という期間の拡大は、具体的にどのような運用の幅をもたらすのでしょうか。

1. 長期購買サイクルの顧客への再アプローチ機会拡大
■従来の制約(60日間)

購買サイクルが60日を超える商品(例:自動車、高額不動産、年間契約サービス)では、検討が長引いた顧客へのフォローが途切れてしまうことが課題でした。

▼180日間で可能になる戦略(活用例)

  • 顧客との最後の接点(資料請求、見積もり依頼など)から120日〜180日で「再検討を促す」セグメントを作成します。
  • 競合に流れる前に適切なタイミングで広告を再配信し、休眠顧客の掘り起こしを自動化する戦略が実行可能です。

2. 類似ユーザーの「質」と「量」の劇的な向上
■従来の制約(参照期間28日間)

類似ユーザーのベースデータが直近28日間のみに限定され、季節性や一時的なプロモーションの影響を受けやすい点が課題でした。

また、データ量が少ない場合、リスト生成が不安定になりがちでした。

▼180日間で可能になる戦略(活用例)

  • 過去180日間の安定した「優良顧客データ」を基に類似ユーザーを生成します。
  • 一時的なノイズの影響を受けにくい、より本質的な属性を持つ見込み顧客層へターゲティングすることで、新規顧客獲得キャンペーンのCVR(コンバージョン率)向上を目指します。

3. LTV(顧客生涯価値)を意識した長期セグメント設計
■従来の制約(有効期間60日間)

60日間という短期間で「ロイヤルユーザー」を定義するのが困難でした。

LTV(顧客生涯価値)を考慮したアップセル/クロスセルを長期視点で行うセグメントの運用が難しいという課題がありました。

▼180日間で可能になる戦略(活用例)

  • 過去180日間の購買履歴や利用頻度に基づき、「ハイブリッドユーザー」「休眠予備軍」「過去に特定カテゴリを購入したユーザー」といったLTVを高めるためのセグメントを構築します。
  • それぞれのセグメントに対し、最適な単価や訴求軸で継続的にアプローチし、顧客育成を広告運用で実現できます。

 

🚨 運用担当者がすぐに実施すべきアクション

このアップデートを最大限に活用し、かつ不測の事態を防ぐ為に、以下の2点を確認・実行しましょう。

■データの再インポートの検討(最重要)

2025年10月23日以前にインポートしたデータについて、有効期間を61日以上に変更したい場合は、データを再インポートする必要があります。

再インポートなしで有効期間を延長すると、配信に利用できない可能性があるため、必ず確認してください。

■既存キャンペーンの期間見直しとテスト

現在運用中の顧客リストや類似ユーザーリストについて、有効期間(または参照期間)を180日間に拡大することで、配信ボリュームや効果がどのように変化するかをテストしましょう。

 

📌 サイトリターゲティングとの役割の違いを明確に!

今回の「180日間」への延長を活かすために、本機能とサイトリターゲティング(Web行動ベース)の役割の違いを明確に理解しておきましょう。

■顧客データリスト

  • データの根拠: 企業が保有する購買履歴、属性情報(CRMデータ)。
  • 主な役割: 休眠顧客の掘り起こし、LTVに基づくセグメント、長期的な育成。

■サイトリターゲティング

  • データの根拠: Webサイトでの直近の行動履歴(タグ計測)。
  • 主な役割: 即時性のある再アプローチ、カート落ち防止など 短期的なコンバージョン促進。

今回の強化により、顧客データリストは「長期的な顧客育成」戦略における重要な基盤となります。

 

❓ FAQ:よくある質問

Q1. サイトリターゲティングリストの有効期間も180日間に延長されますか?

A. いいえ。今回の変更は、顧客データリスト(CRMデータ)のみが対象です。

Webサイトへのタグ設置によって作成されるサイトリターゲティングリストの有効期間は、今回のアップデートの対象外です。

 

Q2. 類似ユーザーリストの参照期間が180日に拡大されたことで、すぐに配信効果は変わりますか?

A. 参照期間が拡大されることで、類似ユーザーの生成ベースが長期的なデータになり、リストの質が向上する可能性はありますが、効果はテストが必要です。

また、類似ユーザーの生成対象となるのは「2025年8月23日以降にインポートされたデータ」のみとなる点にご注意ください。

 

Q3. 既存の顧客データリストの有効期間を61日以上に設定したい場合、なぜ再インポートが必要なのですか?

A. 2025年10月23日の機能改善以前にインポートされたデータは、旧仕様(最大60日)で処理されています。

新しい180日の仕様を適用するには、システムにデータを新しい期間で再登録させる必要があるためです。

 

まとめ

今回は、Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)の顧客データのオーディエンスリストの有効期間が延長させる件について、ご紹介しました。

今回の顧客データリストの機能改善は、データドリブンな広告運用を推進するYahoo!広告 ディスプレイ広告において、大きな一歩となります。

運用担当者の皆様は、この「180日間」という新しい武器を手に、既存顧客の育成と新規顧客の獲得戦略を一段階上のレベルへと引き上げてください。

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