2025/11/13
「FigmaとAdobe XD、どっちを学べばいいですか?」
「Photoshopは必須ですか?それともSketchで十分ですか?」
「Canvaでデザインしてもプロになれますか?」
WEBデザイナーを目指す方からの質問で、最も多いのがこのツールに関するものです。
そして、SNSを見れば、「Figma一択でしょ!」「いや、XDの方が軽いよ」「Photoshopができないとプロじゃない!」といった議論が、よく繰り広げられています。
正直に言うと、
私は、このツール論争に時間を費やすこと自体が、非常にもったいないと感じています!
ただ、誤解しないで欲しいのが!
デザインツールは確かに重要です。
効率的なツールを使えば、作業時間は短縮されますし、表現の幅も広がります。
しかし、ツール選びに悩み、比較記事を何時間も読み、結局行動できない人があまりにも多いように感じています!
もちろん私自身も、駆け出しの頃は「プロはどのツールを使っているのか」をめちゃくちゃ気にしていました(笑)
Photoshop、Illustrator、Fireworks(古い!)、Sketch、XD、Figma…。新しいツールが出るたびに、「これを学ばないと置いていかれる」と焦り、結局どれも中途半端になっていた時期があります。
しかし、10年以上この業界を見ていて、明確に分かったことがあります。
優れたデザイナーとそうでないデザイナーの差は、使っているツールではないという事。
クライアントが求めているのは、「Figmaが使えるデザイナー」ではなく、「ビジネス課題を解決できるデザイナー」です。採用担当者が評価するのは、「最新ツールの知識」ではなく、「ユーザー視点で考えられる思考力」です。
ツールは手段であって、目的ではありません。
私が本当に成長を実感したのは、ツール論争から離れ、「何を作るか」「誰のために作るか」「どんな価値を提供するか」という本質に集中し始めてからでした。
という事で今回は、デザイナーあるあるの、ツールに振り回されずデザインの本質に向き合うことの重要性と、それでもツールを学ぶ際のバランスの取り方について、私の観点でお話します!
小難しいデザイン技術の解説記事ではないので、保存しておいて休日や隙間時間にでもゆっくり読んでみてください!
ツール論争に隠れた本当の問題は行動しない言い訳!?
なぜ、これほど多くの人がツール選びに悩むのでしょうか。
その背景には、実は深い心理的な問題があると私は考えています。
「完璧な準備」という名の先延ばし
「最適なツールを選んでから学び始めたい」
「間違ったツールで時間を無駄にしたくない」
「プロが使っているツールを最初から使いたい」
これらは一見合理的に聞こえます。
しかし、私の経験上、これは「行動を先延ばしにする言い訳」であることが多いんです。
以前、私の後輩で、1ヶ月間ずっとツールの比較検討をしていた人がいました。
記事を読み、YouTube動画を見比べ、無料トライアルを試し…。
しかし、実際にデザインは一つも作っていませんでした。
ある日、私は少し厳しめに言いました。
「ツール選びを止めて、今日中に何か一つ作ってください。ツールは何でもいいです!」と。
後輩は戸惑いながらも、手元にあったCanvaで簡単なバナーを作りました。
そして彼はやっと気づいてくれました「ツール選びに悩んでいた時間が、いかに無駄だったか」と。
ツールを学ぶことは重要です。
しかし、それは「作りながら学ぶ」もので、「学んでから作る」ものではありません。
完璧な準備を待っていたら、永遠にスタートできないんです!
ツールスキル = デザイン力という誤解
もう一つの問題は、「ツールが使えること」と「デザインができること」を混同していることも危険です!
Figmaの全機能を使いこなせても、色の使い方が分からなければ、美しいデザインは作れません。Photoshopのショートカットを全部暗記していても、レイアウトの基礎が分かっていなければ、見やすいサイトは作れません。
私がデザイン会社時代に採用面接で見てきたポートフォリオの中には、明らかに高度なツールスキルで作られているのに、デザインとしては魅力に欠けるものが多くありました。
逆に、シンプルなツールで作られていても、色彩感覚、余白の使い方、情報設計が優れているデザインは、すぐに採用候補になります!
ツールは「アイデアを形にする道具」です。
素晴らしいアイデアがあれば、どんなツールでも良いデザインは作れます。逆に、アイデアが貧弱なら、どれだけ高機能なツールを使っても、良いデザインにはなりません。
業界の変化スピードとツールの寿命
ツール選びに時間をかけすぎることの問題は、もう一つあります。
それは、ツールの変化が非常に速いということです。
10年前、WEBデザインの主流ツールはPhotoshopでした。
5年前はSketchが出てきて、3年前はAdobe XDが注目され、今はFigmaが主流になっています。
そして、3年後には、また別のツールが標準になっているかもしれません。
実際、AI技術の進化で、「デザインを言葉で指示するだけで生成するツール」も登場しています。ツールの形態そのものが、根本的に変わる可能性もあるんです。
つまり、「このツールを完璧にマスターすれば一生安心」という考え方は、もう通用しません!
ツールは変わり続けます。だからこそ、特定のツールへの依存ではなく、どんなツールでも使いこなせる「学習能力」と、ツールに依存しない「デザインの本質的な力」が重要だと思います!
私自身、これまでに5つ以上のメインツールを乗り換えてきました。その都度、新しいツールの学習に時間はかかりましたが、デザインの基礎力があれば、ツールの移行は思ったより簡単にできるものが多かったです。それは、「何を作りたいか」が明確なら、「その実現方法」は調べればすぐに分かるからです!
コミュニケーション能力とプレゼン力
最後に、意外と見落とされがちですが、デザイナーにとって最も重要な能力の一つが、コミュニケーション力です!
どんなに素晴らしいデザインを作っても、その意図を説明できなければ採用されないケースが多いです。
クライアントやチームメンバーと、円滑にコミュニケーションが取れなければ、プロジェクトは進みません。
私が今まで見てきた優秀だと思うデザイナーは、例外なくプレゼンが非常に上手でした!
デザインの背景にある戦略を論理的に説明し、なぜこの選択が最適なのかを、データと理論で裏付けます。
この能力は、デザインツールのチュートリアルを見ても身につきません。
実際のプロジェクトで、何度もプレゼンを経験しフィードバックを受けて改善する能力だと私は思います!
ツールの操作方法は、YouTube動画を見れば学べます。
しかし、問題発見力、ユーザー視点、デザイン理論、コミュニケーション力は、実践の中でしか身につきません。だからこそ、ツール学習に時間を使いすぎず、実際に「作る」「提案する」「フィードバックを受ける」という経験を積むことが重要なんです!
まとめ
いかがでしたか?
今回はデザイナーとデザインツールの付き合い方についてご紹介しました!
ここまで「ツールより本質」と強調してきましたが、もちろんツールスキルも大切です。
まずは「一つ」を選んで使い倒す事が大事です!
ツール選びに悩むなら、私のアドバイスはめちゃくちゃシンプルです。
「今日、今すぐ、目の前にあるツールを使って、何か一つ作ってください」という事!
無料で始められるなら、Figmaでいいです。
Adobe CCを持っているなら、Photoshopでいいです。
スマホしかないなら、Canvaでいいです。
重要なのは、完璧なツール選びではなく、「今日から始めること」です。
そして、一つのツールを選んだら、まずはそれを集中的に学びましょう。
あれこれ手を出すより、一つのツールで基本操作をマスターする方が、
結果的に他のツールの習得も早くなると私は思っています。
お互い頑張りましょう!!
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