2025/04/30
「このブランド、ずっと好きで使い続けている」
そんな顧客の“ファン心理”を、どうすれば把握できるのでしょうか?
顧客心理をマーケティングに活かす為に近年注目されているのが、Brand Loyalty Score(ブランド・ロイヤルティ・スコア/以下BLS)です。
今回は、BLSの意味や測定方法、BLSとよく混同されるNPSとの違い、そして活用シーンなどをご紹介します。
BLS(Brand Loyalty Score)とは?
Brand Loyalty Score(BLS)とは、顧客があるブランドに対してどれだけの信頼・愛着・忠誠心を持っているかを、数値で可視化するための指標です。
BLSでは、「どれくらい満足しているか」だけではなく、以下のような要素も含めて総合的に評価します。
・今後もこのブランドを選びたいか(再購入意向)
・他人にすすめたいか(推奨意向)
・このブランドに信頼を感じるか
・他のブランドよりも優先して選びたいと思うか
つまり、BLSは“満足度”のその先にある、ブランドとの長期的な関係性の強さを測る指標といえます。
なぜブランド・ロイヤルティの可視化が重要なのか?
現代の消費者は、商品やサービスを選ぶ際に、単なるスペックや価格だけでなく、「そのブランドに共感できるか」を重視するようになっています。
特に下記のようなビジネス課題を抱えている企業にとって、BLSの活用は有効です:
・リピーターを増やしたいが、定着度が分からない
・ブランドイメージ向上施策の成果が見えにくい
・広告効果をブランド視点で測定したい
・ロイヤル顧客と一般顧客を区別したい
BLSを活用することで、これらの課題に対し、「ブランドとの絆」を定量的に捉え、戦略に反映することが可能になります。
よく使われる類似指標のNPS(ネット・プロモーター・スコア)とは?
BLSと混同されやすい指標として、NPS(Net Promoter Score)があります。
これは、顧客に「この商品/サービスを他人にすすめたいと思いますか?」と問い、0〜10点で評価してもらうことで、推奨意向の強さを測るシンプルな指標です。
NPSは、顧客満足度や離脱リスクを手軽に把握できるという利点がある一方で、ブランドとの関係性の深さまでは測れないという側面もあります。
このような背景から、近年はより多角的な評価を可能にするBLSに注目が集まっています。
BLSの測定方法
BLSの算出には、主に以下のように測定を行います。
1. アンケートによる心理評価
複数の設問に対して、5〜10段階のスケールで回答をもらい、顧客のブランドロイヤルティをスコア化します。
▼代表的な設問例
・「このブランドを信頼できますか?」
・「今後も継続して利用したいですか?」
・「このブランドを他の人にすすめたいと思いますか?」
2. 行動データとの連携
アンケート結果に加え、以下のような行動履歴もスコアに反映するケースがあります:
・購入回数・購入頻度
・来店やログインの継続率
・SNSでのポジティブ発言数
・サブスクの継続期間など
このように心理+行動の両面から評価することで、より信頼性の高いBLSが算出できます。
BLSの活用シーン
BLSは、以下のようなマーケティング施策で活用されています。
・ブランドリフト調査:広告接触の前後でBLSスコアがどう変化したかを確認
・ファン層分析:ロイヤルユーザーの傾向や属性を明確化
・CRMやLTV施策:高スコア層に優先的な施策を展開
・新しいブランド施策の効果検証:リブランディングやロゴ刷新の影響を定量的に把握
BLSとNPSの違いとは?
BLSと似た目的で使われる指標に、NPS(ネット・プロモーター・スコア)があります。
どちらも顧客との関係性を数値化するものですが、測定する内容や目的が異なる為、混同されやすい指標のひとつです。
ここでは、Brand Loyalty Score(BLS)とNet Promoter Score(NPS)の違いを詳しく比較していきましょう。
測定範囲
・BLS:信頼・愛着・再購入意向など、複合的な視点から評価
・NPS:他人にすすめたいかどうか、1つの視点に特化
設問構成
・BLS:複数の質問に答えてもらう
・NPS:基本的に1問だけで評価可能
得られる洞察
・BLS:ブランドと顧客の“関係の深さ”を可視化
・NPS:顧客満足度や推奨度の現状把握に向く
活用分野
・BLS:ブランド戦略・ファンマーケティング・広告評価などに強い
・NPS:CX改善・サブスク継続・離脱リスク検知に強い
併用する意義
BLSとNPSは競合関係ではなく、目的が異なる補完的な指標です。
短期的な満足度やクレーム兆候の検出にはNPS、長期的な関係構築やブランディングにはBLSが適しています。
よくある質問(FAQ)
Q. BLSはどの業種で使われていますか?
→ 小売・EC・飲料・化粧品・金融など、ブランド力が差別化要因となる業種で多く導入されています。
Q. BLSはどうやってビジネスに活かすのですか?
→ リピート促進、ファン育成、広告効果測定などに活用できます。LTVの向上にもつながります。
Q. NPSとBLS、どちらを使うべきですか?
→ 用途によります。NPSは短期的な満足度把握に、BLSは中長期的なブランド戦略に向いています。両方を併用することで全体像がつかめます。
まとめ
今回は、Brand Loyalty Score(BLS)について、ご紹介しました。
Brand Loyalty Score(BLS)は、顧客の“好き”や“信頼”といった感情を見える化できる指標です。
・「リピート率を高めたい」
・「広告の効果をロイヤルティで測りたい」
・「ファン層の実態を明確にしたい」
こういった課題に対し、BLSは戦略的な示唆を与えてくれます。
今後のマーケティングでは、単なる満足度ではなく“絆”をいかに深められるかが競争力の鍵になります。
その第一歩として、BLSの活用を検討してみてはいかがでしょうか?
弊社BOPコミュニケーションズでは、Web広告の配信・運用を承っております。
・売上を伸ばすためにWeb広告を活用してみたい。
・自社で広告配信をしているが、手探り状態なので効率を上げたい。
・広告の運用をプロに任せて、よりビジネスを大きくしていきたい。
そんな場合は、お気軽にご相談ください!
★フォームからすぐにお問い合わせしたい場合はこちら↓