VVC(動画視聴キャンペーン)とは?TrueViewとの違いや特徴

2025/04/29

動画広告の運用において、近年注目されているのが「VVC(動画視聴キャンペーン)」です。

Google広告では、以前から動画広告では「TrueView広告(ユーザーが視聴を選べる動画広告)」が使われてきました。

VVCもTrueView広告と同様にGoogle広告の動画配信メニューの一つになりますが、VVCとTrueView広告では何が違うのでしょうか?

今回は、現在Google広告の動画配信がよく使われているVVC(動画視聴キャンペーン)の仕組みと、従来との違いをご紹介します。

 

VVC(動画視聴キャンペーン)とは?

VVCとは、Google広告で提供されている動画の視聴回数を最大化することを目的とした広告キャンペーン形式です。

正式名称は「Video View Campaign(ビデオビューキャンペーン)」で、日本語では「動画視聴キャンペーン」と呼ばれます。

このキャンペーンでは、Googleが自動でスキップ可能な広告や6秒広告、インフィード広告などを組み合わせ、視聴効果の高いフォーマットで配信します。

広告主は動画素材を用意するだけで、あとはGoogleの機械学習がターゲット選定や入札の最適化を行ってくれます。

 

TrueView広告との違い

VVCは、従来の「TrueView広告」と呼ばれていた形式から進化したもので、いくつか明確な違いがあります。

まず、TrueView広告では主に「スキップ可能なインストリーム広告」や「インフィード広告(旧:ディスカバリー広告)」を選んで配信する必要があり、入札戦略やターゲティングも広告主が細かく設定していました。

一方、VVCでは、複数の広告フォーマットを自動的に組み合わせて配信し、広告の目的(視聴回数の最大化)に応じて最適化されます。

入札戦略やターゲティングもGoogle側が自動で行うため、より少ない手間で効率的な運用が可能です。

また、TrueViewでは課金方式に「CPV(1視聴あたりの費用)」が中心でしたが、VVCではCPVとCPM(1,000回表示あたりの費用)のいずれかを、Googleが自動的に選んでくれます。

要するに、VVCはAIによる全自動最適化された動画広告キャンペーンといえます。

 

バンパー広告はどうなったの?

かつて人気だった「バンパー広告(6秒・スキップ不可)」は、現在では単独で選んで配信する形式は推奨されなくなっています。

ただし、まったく使えなくなったわけではありません。

現在のGoogle広告では、VVC(動画視聴キャンペーン)やリーチキャンペーンの中に、短尺のバンパー形式も含まれているケースが多くあります。

つまり、広告主が意識せずとも、6秒のバンパー広告として配信されることがあります。

このように、広告フォーマットを自動で切り替える仕組みの中に「バンパー広告の役割」も組み込まれているというのが、今の主流です。

 

VVCはどんな企業に向いている?

VVC(動画視聴キャンペーン)は、以下のような目的を持つ企業に特におすすめです。

・テレビCMのような効果を、YouTubeで実現したい

・ブランドの認知度を高めたい

・指名検索や自然検索を増やしたい

・ブランドリフト調査などを活用して広告効果を検証したい

視聴回数を最大化することで、ユーザーの印象に残りやすくなり、中長期的なブランディングや検索流入の増加にもつながります。

 

キャンペーンを作成する時に動画視聴キャンペーン(VVC)が出てこない場合があるので注意

動画視聴キャンペーン(VVC)は、Google広告のすべてのアカウントで自動的に利用できるわけではありません。

一部アカウントでは、以下のような理由によりキャンペーンを作成する際にVVCが管理画面上に表示されない場合があります。

■VVCが表示されない主な理由
・Google側が段階的に提供している新機能である為、対応していないアカウントである

・過去に動画広告の配信実績が少ないアカウントである

・アカウントの業種や広告ポリシーにより一時的に制限されている

■対応方法
VVCが表示されない場合でも、以下のような方法で利用可能になるケースがあります。

・Google広告サポートに問い合わせる
 「VVCを使いたいが管理画面に表示されない」と伝えることで、アカウントに対して利用設定を有効にしてもらえる場合があります。

・Google営業担当や広告代理店に相談する
 Google側で管理している「機能フラグ」を手動で付与してもらうことで、VVCが利用できるようになることもあります。

・キャンペーン作成時に必ず「ブランド認知とリーチ」などの目標を選ぶ
 「ガイダンスなしで作成」を選ぶとVVCが表示されないため注意が必要です。

注意点
問い合わせても必ず利用できるとは限りません。

一部アカウントでは正式提供まで待つ必要がある場合もあります。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. VVC(動画視聴キャンペーン)とTrueView広告はどちらが効果的ですか?
A. 目的によって異なります。視聴回数の最大化やブランド認知を重視するなら、Googleの自動最適化が働くVVCのほうが効果的です。一方、細かく入札やターゲティングを設定したい場合は、従来のTrueViewキャンペーンも有効です(ただし、Googleは今後VVC中心へ移行する流れです)。

Q2. VVCはどの広告フォーマットが使われるのですか?
A. VVCでは「スキップ可能なインストリーム広告」「インフィード広告」「バンパー広告」などが自動的に組み合わされ、最も効果的と判断される形式で配信されます。広告主が個別にフォーマットを選ぶ必要はありません。

Q3. CPV課金ではなくなるのですか?
A. VVCではCPV(1視聴あたりの費用)とCPM(1,000回表示あたりの費用)の両方が自動的に最適化されて使われます。広告主側が課金方式を選ぶ必要はなく、目的に応じてGoogleが判断してくれます。

Q4. VVCは全てのYouTubeチャンネルで配信されますか?
A. VVCもYouTubeパートナーネットワーク(YPP)に参加しているチャンネルを中心に配信されます。広告掲載先はGoogle側が自動で選定し、ブランドセーフティの基準も適用されます。

Q5. ブランドリフト調査はVVCでも使えますか?
A. 基本的には誰でも管理画面上から設定可能ですが、一部アカウントでは制限されていることがあります。

 

まとめ

今回は、Google広告の「VVC(動画視聴キャンペーン)」について、ご紹介しました。

VVC(動画視聴キャンペーン)は、Google広告における最新の動画広告フォーマットです。

従来のTrueView広告のように広告主が細かく設定をするのではなく、Googleの機械学習が自動で最適な配信を行ってくれるため、より効率的かつ効果的な動画配信が可能です。

これから動画広告に力を入れたい方、テレビCMのようなインパクトをネット広告で出したい方は、ぜひVVCの活用を検討してみてください。

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