2025/10/20
【広告運用者の悩み】なぜコンバージョンが正確に測れなくなったのか?
広告運用者の皆様にとって、最近のプライバシー保護強化の動きは悩みの種ではないでしょうか。
AppleのiOSアップデートやCookie規制の影響で、広告を経由したコンバージョン(CV)の一部がデータとして計測できず、「見えないCV」となってしまう事態が増えています。
これにより、正確な広告効果の把握や、適切な入札判断が難しくなっていました。
この課題を解決する手段として、今回LINEヤフー for Businessは、Yahoo!広告 検索広告においての機能をリリースしました。
「推定コンバージョン」とは?測定データで「見えないCV」を可視化
こうした課題に対し、LINEヤフー for Businessは、Yahoo!広告 検索広告において、測定の穴を埋める新たな機能「推定コンバージョン」の提供を開始します。
- 提供開始予定日: 2025年10月22日(水)
- 対象サービス: Yahoo!広告 検索広告
推定コンバージョンとは、Yahoo!広告で直接測定できないコンバージョンについて、測定可能なデータを用いてモデルを構築し、推定したコンバージョンのことです。
測定可能なデータから統計的モデルを構築することで、プライバシー規制の影響で失われたコンバージョンデータを補完し、より完全なデータセットを提供します。
導入によるメリット:データ不足を解消し、最適化を促進
推定コンバージョンの導入により、広告主は以下のようなメリットがあります。
■より正確な広告評価が可能に
測定できないCVを推定データで補完することで、広告の真のパフォーマンスをより正確に把握できるようになります。
広告の費用対効果(ROAS)やCPAの評価が、より実態に即したものとなります。
■広告効果の最適化・入札戦略の精度向上
コンバージョンデータの総量が増加するため、機械学習による広告配信の最適化や、自動入札戦略の精度向上が見込めます。
データ量の増加は、システムの学習能力を高め、より効率的な入札判断につながります。
導入後に運用者が知っておくべきこと:広告運用はどう変わる?
推定コンバージョンの導入は、日々の広告運用に以下のような変化をもたらす可能性があります。
■自動入札の恩恵が最大化する
測定可能なデータが増えることで、Yahoo!広告の自動入札機能がより多くのシグナル(情報)に基づいて学習を進めます。
これにより、これまでデータ不足で最適化が難しかったキャンペーンでも、自動入札による効果改善が期待できます。
■評価軸は「推定値を含めた全体」に移行
レポートに表示されるCPAやROASは、推定コンバージョンを含めた数値になります。
運用者は、従来の「計測できたデータ」だけでなく、「推定値を含めた全体としての成果」を基準に広告効果を評価する必要があります。
■データ不足による配信抑制の緩和
特にコンバージョン数が少ないアカウントでは、データ不足が原因で学習が不十分になり、広告の機会損失が発生することがありました。
推定コンバージョンの導入により、システムが学習に使えるデータが増えるため、配信の抑制が緩和される可能性があります。
利用上の注意事項
利用にあたっては、以下の点に注意が必要です。
■表示方法
取得した推定コンバージョンは、通常のコンバージョンと合算して表示されます。
推定コンバージョンのみを抜き出すことや、合算から除外することはできません。
■対象範囲
推定コンバージョンの対象はウェブページコンバージョンのみです。
アプリコンバージョンなどは対象外となります。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 広告主側で何か設定変更は必要ですか?
A. 基本的に、広告主様側で特別な設定変更は不要です。
推定コンバージョン機能はシステム側で自動的に適用され、コンバージョンレポートに反映される予定です。
Q2. 推定コンバージョンをオフにしたり、通常のコンバージョンと分けて確認したりできますか?
A. 推定コンバージョンをオフにしたり、通常のコンバージョンと分けて確認したりすることはできません。
取得した推定コンバージョンは、通常のコンバージョンと合算されてレポートに表示されます。
Q3. 推定コンバージョンの対象となるコンバージョンは何ですか?
A. 現時点では、ウェブページコンバージョンのみが対象です。
アプリコンバージョンや動画視聴経由のコンバージョンなどは対象外となります。
Q4. 推定コンバージョンが導入されると、レポート上のCPA(コンバージョン単価)はどうなりますか?
A. データ上はCPAが改善(下がる)方向に変動する可能性があります。
これは、今まで計測できていなかった「見えないCV」がデータに加わることで、広告の費用対効果がより実態に近い、正確な数値として反映されるためです。
まとめ
今回は、Yahoo!検索広告で導入される推定コンバージョンについて、ご紹介しました。
AppleのiOSアップデートやCookie規制の影響でデータ欠損が課題となる現在において、「推定コンバージョン」はデータに基づいた正確な広告運用を継続するための重要なソリューションとなります。
2025年10月22日以降、Yahoo!広告 検索広告をご利用の広告主様は、この新たな機能を活用し、データロスの影響を最小限に抑え、より効果的な広告運用を目指しましょう。
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