2025/11/19
「完璧なデザインができるまで、ポートフォリオに載せたくないんです」
デザイン学習を始めて3ヶ月経つという方から、こんな相談を受けました。
その方は、現時点で途中まで作ったまま、止まってしまっているデザインが20個以上あると話していました。どれも「納得いかない」という理由で、未完成のまま放置されていました。
私は正直、もったいないと感じました。
完璧主義は、一見すると真面目で誠実な姿勢に見えます。
しかし、デザイン学習の初期段階において、完璧主義は最大の敵だと私は考えています!
理由は、デザインは頭で理解するものではなく、手を動かして体で覚えるものだからです。
私自身を振り返ると、駆け出しの1年間は、質より圧倒的に量を重視していました。
バナー、LP、コーポレートサイト、ECサイト…。良いか悪いかは二の次で、とにかく完成させることを優先でバシバシ作りまくっていました。
その結果、作ったデザインはアート作品を含め200個以上になりました。
当時SNSに毎日公開していた私のアート作品を偶然見たという、海外ファッションブランドの女性オーナーから連絡を貰い、実務経験もそれほど無い時期に、デザイナーとして彼女と一緒にブランドの立ち上げが出来た事は駆け出しの私にとって非常に良い経験になりました!
もちろん、駆け出しの頃の作品なのでレイアウトや配色、タイポグラフィもかなり甘い感じでしたが…。(笑)
でも、その200個の「下手なデザイン」が、今の私の土台になっていると思っています。
楽器でもスポーツでも、最初から完璧なフォームや演奏が出来る人はいませんよね。
下手でも何度も練習を繰り返し、失敗を重ねながら、少しずつ上達していきます。デザインも全く同じなんです!
という事で今回は、なぜ初心者は質より量を優先すべきなのか、どうやって量をこなすのか、
私の経験を交えてお話していこうと思います!
眠くなるようなデザイン理論の講義ではないので(笑)
ブックマークをして、休日のゆったりした時間に気楽に読むことをオススメします!!
「質より量」が初心者に絶対必要な理由
「最初から良いものを作りたい」という気持ちは分かります。
しかし、初心者の時期に、その考え方は成長を妨げます。
なぜか、具体的に説明します!
◎デザインは「知識」ではなく「体験」で身につく
デザインの教科書を100冊読んでも、実際に手を動かさなければ、デザインはできるようになりません!
色彩理論を完璧に暗記しても、実際に何百回も配色を試さなければ、「この青とオレンジは相性が良い」という感覚は身につきませんし、レイアウトの原則を理解していても、実際に要素を配置し、バランスを崩し、修正する経験を繰り返さなければ、自然な配置はできないのと同じです!
私が駆け出しの頃、書籍で「余白は重要」と読んで理解したつもりでいました。
しかし、実際にデザインを作ると、余白が不均等になり、窮屈な印象になってしまう…。
何度も作り直し、50個、100個とデザインを重ねるうちに、ようやく「適切な余白」が体感として分かるようになりました!身体が先に動くという、そんなイメージです!!
これは、知識だけでは絶対に到達できない領域だと思っています!
体を使って、手を動かして、失敗して、初めて身につく感覚なんです。
だからこそ、最初の1年は、教科書を読む時間より、
実際に作る時間を圧倒的に増やすべきだと私は考えています。
失敗からしか学べないことがある
完璧主義の人が恐れているのは、失敗です。
「下手なデザインを作りたくない」「恥ずかしいものを人に見せたくない」という心理が、行動を止めてしまいます。
しかし、デザインで最も学びが多いのは、実は失敗した瞬間なんです!
私が最も成長を実感したのは、クライアントにデザインを却下されたときでした。
「なぜこの配色はダメなのか」「どこがブランドイメージと合わないのか」。
その痛みを伴う気づきが、次のデザインを確実に向上させてくれます!
自分で「これは失敗作だ」と気づくことも重要です。
100個作れば、そのうち80個は失敗作でしょう。でも、その80個の失敗が、残り20個の成功を生むんです。
逆に、完璧を目指して1個しか作らなければ、その1個が失敗だったとき、何を学べばいいか分かりませんよね。比較対象がないからです。
量をこなすことで、「このときは失敗した」「あのときは上手くいった」という比較ができます。
その比較から、成功パターンと失敗パターンが見えてきます。これが、デザイン力向上の本質だと私は思います!
「完璧なタイミング」は永遠に来ない
こんな風に考えた事はありませんか?
「もっと勉強してから作ろう」
「もっとスキルが上がってからポートフォリオに載せよう」
「完璧なものができてから、転職活動しよう」
この「もっと」はクリエイターにとって、永遠に終わりが来ないモノだと私は考えています。
なぜなら、学ぶべきことは無限にあり、完璧なデザインなんて存在しないからです。
私自身、10年以上デザイナーをしていますが、未だに「これで完璧」と思える作品を作ったことはありません。常に「もっとこうすれば良かった」という反省があります。
まぁ正確にはあります、というか出てきてしまいます。
『終わりはない、完成系は常に動いている』パフュームでお馴染みの音楽プロデューサーの中田ヤスタカ君が昔そんな事を言っていました(笑)彼はめちゃくちゃこだわりの強い人なんで特にでしょうね!
でも、それでいいんです!
完璧を目指すのではなく、「今の自分のベスト」を出し続ける。
そして、そのベストが少しずつ向上していく。それがデザイナーの成長だと思います。
初心者が「完璧なデザイン」を目指すことは、小学生が大人と同じ仕事をこなそうとするようなものです。今はまだ下手で当たり前。大切なのは、下手でも毎日デザインし続けることです。
量をこなすことは、「完璧主義の呪縛」から自分を解放することでもあります。「下手でもいい、まず完成させる」というマインドセットこそが、初心者には必要なんです。
具体的に「量をこなす」実践方法
「量が大切なのは分かった。
でも、具体的に何をどう作ればいいのか分からないよ~!」という声が聞こえてきそうですね。
ここでは、私が実践した、効率的に量をこなす方法を紹介します。
30日チャレンジ!毎日1つ完成させる!!
私が最もおすすめするのは、「30日間、毎日1つデザインを完成させる」チャレンジです!
ルールはめちゃくちゃシンプルです!
・毎日、何か一つデザインを完成させる
・完成の定義は「他人に見せられる状態」
・完璧である必要はない、70%の完成度でOK
・必ずSNSやポートフォリオサイトに公開する
・テーマは自由ですが、バリエーションをつけると学びが多くなります!
◎月・水・金:バナーデザイン(300×250px、様々な業種)
◎火・木:LPのファーストビュー
◎土:名刺やロゴデザイン
◎日:既存サイトの模写やリデザイン提案
私がこのチャレンジをしたときの変化は凄かったです!
最初の1週間は、1つ作るのに3〜4時間かかっていました。
しかし、3週目には1〜2時間で完成できるようになり、4週目には1時間を切ることもありました。
これは、デザインの質が下がったからではありません。「このパターンはこう処理する」という引き出しが増え、判断のスピードが上がったからです!
毎日公開することで、フィードバックも得られます。
「この配色いいですね」
「ここの余白がもう少しあると読みやすいかも」
その反応が、次の日の制作に即反映できます!
この高速PDCAサイクルが、成長を凄~~~く加速させるんです!
本当にオススメなのでぜひ、初心者の方は騙されたと思ってやってみてください!!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、初心者デザイナーは質より量にこだわる事の意味をお話しました!
とにかく、デザイン学習の最初の1年は、完璧を求めず、とにかく手を動かし続けてください。
「下手でもいいから、まず完成させる」
このマインドセットが、あなたのデザイナーとしての土台を作ります!
質は後から必ずついてきます。今日から、完璧主義を手放し、量をこなす挑戦を始めてください。
1年後、成長した自分に必ず出会えます!
お互い頑張りましょう!!
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