2020/09/21
ITPとは
ITPとは、Intelligent Tracking Preventionの略で現在Apple社がユーザーのプライバシー保護の観点でWeb上におけるユーザーのcookie情報を制限する機能です。
この機能は、iPhoneやMacのブラウザである「Safari」に実装していることで知られています。
では、cookie情報を制限することで、どのような影響があるのでしょうか。
ITPでは、サードパーティーと呼ばれるcookie情報を制限する機能が備わっています。
具体的な制限としては、サードパーティーのcookie情報を24時間後に自動的に削除することでcookie情報の活用範囲を制限しています。
そうすることで大きく影響を受けると考えられるのは、WEB広告やアクセス解析などの分野となるでしょう。
ITPがWEB広告に与える影響とは
ITPはサードパーティーのcookieを活用しているサービスに大きな影響を与える機能となっています。
特にWEB広告は、サードパーティーのcookieを使って様々な情報を集めている為、ITPにおける影響度が高いと言えるでしょう。
アクセス解析で多くの企業が導入しているGoogleAnalyticsはファーストパーティーのcookie情報を利用して情報を集めている為、大きな影響はないと考えられます。
しかし、サードパーティーのcookie情報を活用しているアクセス解析のツールについては、情報が取れなくなるなどの影響がでてくると考えられます。
では、WEB広告では、どのような影響があるのでしょうか。
WEB広告では下記のような影響が考えられます。
■リターゲティング広告の配信が減少
WEB広告では、それぞれの媒体で用意しているトラッキングコードをサイトに設置して一度サイトに訪問したユーザーへ広告配信を行っております。
ITPの影響でサードパーティーのcookie情報が24時間しか保持できない為、ITPの影響を受ける端末のユーザーに対してはサイトに訪問して24時間以内のユーザーしかリターゲティング広告でアプローチができないというものとなります。
■コンバージョン数の減少
ユーザーがコンバージョンに至るフローとして、最初の訪問でコンバージョンに至るユーザーもいますが、一定数のユーザーは何度かサイトへ訪問してコンバージョンに至ります。
その為、何度かサイトへ訪問してコンバージョンに至ったユーザーについては、最初の訪問から数日間経ってからコンバージョンに至る傾向にあることから、コンバージョンに至った時点でcookie情報がなくなってしまっているとコンバージョン計測がされないという現象が発生します。
最後に
このITPの流れは年々重視されており、2020年1月にはGoogleもGoogleChromeでのサードパーティーのcookie情報を将来的に停止させる方針を発表しています。
その為、今後はGoogleChromeでもITP対応がされるようになる為、今以上の影響度を与えることになります。
今後はITPの影響度を考慮した上でWEB広告の施策を練っていく必要があるでしょう。
BOPコミュニケーションズでは、ITPの影響度を考慮した広告施策をご提案しておりますので、ご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。