2020/09/29
ITPの影響/iOS14のリリースとYahoo!の対応
以前、こちらのコラムでITPの影響によりリターゲティング広告の配信減少・コンバージョンの計測数減少が起きることをお伝えしました。
■コラム:ITPがWEB広告に与える影響について
https://bop-com.co.jp/column/4110
今回の主な影響対象となるiOS14とSafariですが、一度リリース延期があったものの、日本でも9月17日にリリースが行われました。
このリリースを受けて、Yahooからは上記2つの影響のうち”コンバージョンの計測数減少”を緩和するために「ローカルストレージを利用したコンバージョン計測の補完」機能がリリースされました。
こちらの設定をすることで、Cookie計測では最大1日のみだったコンバージョン測定期間を、最大7日間まで伸ばすことができます。
■参考:【Yahoo!広告】効果測定に関する一部機能の変更について/Yahoo!広告
https://promotionalads.yahoo.co.jp/support/release/849618.html
ローカルストレージとは…
ウェブブラウザ上にある、情報を格納しておける領域のことです。
Cookieの後継技術と言われており、機能はほぼ同じですが下記のような違いがあります。
今回のリリースでは、このローカルストレージを活用することでコンバージョンの測定可能期間を延長しています。
設定方法
すでに設置している「サイトジェネラルタグ・コンバージョン測定保管機能タグ」に追記を行います。
サイトにタグを直で設置している場合はすべてのタグを、Yahoo!/Googleのタグマネージャーを利用している場合は登録しているタグの更新を行います。
変更箇所はタグ内の「ytag…」の部分で、既存の行に下記のように追記を行います。
■変更前
<script async src=”https://s.yimg.jp/images/listing/tool/cv/ytag.js”></script>
<script>
window.yjDataLayer = window.yjDataLayer || [];
function ytag() { yjDataLayer.push(arguments); }
ytag({“type”:”ycl_cookie”});
</script>
■変更後
<script async src=”https://s.yimg.jp/images/listing/tool/cv/ytag.js”></script>
<script>
window.yjDataLayer = window.yjDataLayer || [];
function ytag() { yjDataLayer.push(arguments); }
ytag({“type”:”ycl_cookie”,“config”:{“ycl_use_non_cookie_storage”:true}});
</script>
この追記で、ローカルストレージを利用したコンバージョン計測の補完が行われるようになります。
注意点など
■今回のYahooのリリースで緩和対応になったのは「コンバージョンの測定期間」の部分のみです。
ITPのもう1つの影響である「リターゲティング広告の配信減少」については、現時点では対応策はないと発表されています。
■対応策のないリターゲティング広告に代わるターゲティングについて、Yahoo!からは下記のターゲティング方法が推奨されています。
・年齢・性別・地域・オーディエンスカテゴリーの掛け合わせ
・ユーザーの検索キーワードを元にしたサーチターゲティング
・CV/フォーム到達/サイトアクセスユーザー等の類似ターゲティング
コンバージョンを獲得しやすいリターゲティング…だけではなく、どんなお客様が商品を購入しているのかを理解して広告配信を行う重要性がより高まっていきます。
まとめ
個人情報保護・セキュリティ強化の流れは年々強まっており、Safari以外のブラウザのCookie規制強化も強まっていくと考えられます。
そのため、商材と購入してくれているお客様についての理解を深めて広告施策を考えることがより重要になっていきます。
弊社BOPコミュニケーションズでは、お客様とともに最良の施策を考えて広告配信を行っております。
WEB広告についてご相談したいことがございましたら、下記のバナーからお気軽にお問い合わせください。