2025/10/14
LINEヤフー株式会社は、2025年10月6日(月)に、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)において、オーディエンスリスト「高度なセグメント」に関する重要なアップデートを実施しました。
今回のアップデートにより、Yahoo!広告ディスプレイ広告(運用型)では、広告主が長らく求めていたターゲティングの「絞り込み」のコントロールを可能にするものです。
この機能を活用することで、配信の「質」と「量」を戦略的に調整できるようになる為、運用効率の改善ができる可能性があります。
今回は、Yahoo!広告ディスプレイ広告(運用型)のオーディエンスリスト「高度なセグメント」でアップデートされた機能について、ご紹介します。
オーディエンスリスト「高度なセグメント」アップデートの新機能「ユーザーの拡張範囲」とは?
今回の変更は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)のオーディエンスリスト「高度なセグメント」でキーワードを指定する際に、新たに「ユーザーの拡張範囲」という設定項目が追加されたことです。
この設定により、キーワードに基づいた検索行動ユーザーを対象とする際、そのユーザー範囲を「広い」または「狭い」から選択できるようになります。
■【改善点】「自動拡張」から「自由な選択」へ
今回のアップデートの最大の価値は、運用者が配信範囲のコントロール権を得た点にあります。
▼これまでの制約(アップデート前)
高度なセグメントでキーワードターゲティングを行う際、システムは自動で最適な範囲にユーザーの検索行動を拡張し、多くの場合、リーチを広げる方向で広告が配信されていました。
その結果、獲得効率を追求したい運用者にとって、配信範囲を意図的に狭めてCPA(顧客獲得単価)を改善するという選択肢が事実上ありませんでした。
▼今回の進化(アップデート後)
今回、「ユーザーの拡張範囲」の設定が加わったことで、配信の「量」と「質」のバランスを運用者自身でコントロールできるようになりました。
■新たに追加された二つの選択肢とその特徴
▼広い(初期設定)
特徴: キーワードをもとに広範囲のユーザーを配信対象とします。これは従来の配信傾向に近い挙動です。
推奨される利用シーン: リーチを最大化したい場合や、従来の配信ボリュームを維持したい場合。
▼狭い(新しく選択可能に)
特徴: キーワードにより近い検索行動ユーザーに限定し、配信対象を意図的に絞り込みます。
推奨される利用シーン: 獲得効率を最優先し、CPAの改善を目指したい場合。 配信を絞り込み、より確度の高いユーザーに集中したい場合。
活用シーン例:より具体的な目標に合わせた使い分け
この機能の追加により、広告の目的やフェーズに応じた柔軟な運用が可能になります。
1. 認知度拡大フェーズの場合
- 目的: ブランド認知や新商品のリーチを最大限に広げたい。
- 推奨設定: 「広い」
- 理由: 従来の配信傾向に近い設定で、関連性の高い広範囲のユーザーにリーチし、配信機会の損失を防ぎます。
2. 獲得効率改善フェーズの場合
- 目的: 配信数を落とさずに、CPAを改善し、コンバージョン率を高めたい。
- 推奨設定: 「狭い」
- 理由: キーワードへの関心度が高い、より熱量の高いユーザーに絞って配信することで、無駄なインプレッションを削減し、広告効果の最大化を狙います。
3. 予算消化に課題がある場合
- 目的: 配信ボリュームが足りず、予算を使いきれていない。
- 推奨設定: 「広い」
- 理由: リーチを広げることで配信対象が増加し、予算を効率的に消化できる可能性が高まります。
この機能を活用することで、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)におけるオーディエンスリスト「高度なセグメント」の運用が、これまで以上に柔軟かつ戦略的なものとなることが期待されます。
FAQ(よくある質問)
Q1. 「ユーザーの拡張範囲」を「狭い」に設定した場合、「推定ユーザーサイズ」の値は変わりますか?
A1. いいえ、変わりません。
キーワードを指定した際に表示される「推定ユーザーサイズ」はあくまで参考値であり、「ユーザーの拡張範囲」を「広い」「狭い」のどちらに設定した場合でも、同一の値が表示されます。
実際の配信対象の範囲は、設定に応じて内部的に調整されます。
Q2. 従来の配信傾向を継続したい場合はどうすれば良いですか?
A2. 初期設定である「広い」のままご利用ください。「広い」は従来の配信傾向に近い設定となっており、設定を変更せずに利用することで、これまで通りの配信ボリュームを維持できます。
Q3. 「狭い」に変更した場合、すぐに効果が出ますか?
A3. 広告の学習期間やデータの蓄積が必要となるため、設定変更後すぐに効果が現れるとは限りません。
「狭い」を選択した後は、数日〜数週間程度、配信傾向やパフォーマンス(CPA、CVRなど)を慎重にご確認いただくことを推奨します。
まとめ
今回は、Yahoo!ディスプレイ広告(運用型)で導入されたオーディエンスリスト「高度なセグメント」の新機能について、ご紹介しました。
このアップデートにより、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)の「高度なセグメント」におけるキーワードターゲティングは、「自動拡張」から「戦略的なコントロール」のフェーズへと進化しました。
配信ボリュームの拡大を狙う「広い」と、獲得効率の改善を追求する「狭い」の選択肢を活用することで、広告主様はキャンペーンの目的や予算消化状況に応じて、これまで以上に柔軟かつ精度の高いターゲティング運用が可能となります。
ぜひこの新機能を活用し、Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)の広告効果の最大化を図ってください。
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