2021/02/24
・コンバージョンのほとんどを指名キーワードが占めている。
・お客様がどこで最初に商品を知ったのか深堀りしたい。
そんなときは、コンバージョンの「アトリビューションモデル」を変更することで、お客様がどんな経路でコンバージョンに至っているかを知ることができるかもしれません。
アトリビューションモデルとは?
コンバージョンに至るまでに発生した”各広告クリック”に対して、コンバージョンの貢献度に応じた評価を行う仕組みのことです。
デフォルトの設定だと、”最終的にコンバージョンに至ったキーワードや広告”に対してコンバージョン数がカウントされます。
これでもコンバージョンを獲得・測定していくことはできますが…
たとえばですが、新しいパソコンを買う時に「パソコン おすすめ」で検索→最初にクリックした商品ページでそのまま即決購入!…ということは少ないのではないでしょうか。
特に高額商品だったり競合商品が多くあったりすると、下記のような流れで購入に至ることが多いのではないかと思います。
①なにかのキッカケでその商品を知る。
②気になる商品の性能を詳しく調べたりレビューを見たりして、自分に合うものか確認する。
④最終的に買いたいと思ったものを、商品名や会社名で検索して購入。
広告でも同様に、”最初にページにアクセスしたユーザーが、何度か広告に接触しながら最終購入をする”という動きが多くあります。
この流れで、④の最終的にコンバージョンに至った広告だけを評価すると、「最初に商品を知るキッカケが少なくなってしまう」「途中で購入を後押しした広告の配信を絞ってしまう」ということが起こります。
すると、長期的に見た時に広告の効果が先細りになっていってしまいます。
商品との接点を広げている・購入を助けている広告も含めて最適化を行っていくことで、最終的にお客様となってくれる人を増やすことができるでしょう。
アトリビューションモデルを変更すると、そのような広告を正しく評価するためのデータを得ることができます。
アトリビューションモデル変更にあたっての注意点
・適用されるのは「検索広告」「ショッピング広告」に対するクリックのみ
2021年2月現在、アトリビューションモデルを適用できるのは、Google検索に表示される「検索広告」と「ショッピング広告」のクリックのみです。
ヘルプページには、”これらのネットワーク外で発生した広告インタラクションには現在適用できません”とあります。
引用:アトリビューション モデルについて/Google 広告 ヘルプ
https://support.google.com/google-ads/answer/6259715?hl=ja&ref_topic=7279627
・自動入札戦略を使っている場合は、入札単価にも影響がある
自動入札戦略で、「目標コンバージョン単価」「拡張クリック単価」「目標広告費用対効果」などの”コンバージョンを基準とした最適化”を行うものを選んでいる場合は、選択したアトリビューションモデルが入札単価の最適化方法に影響します。
・商材によっては経路分析が活かせないものも
たとえば「単価が安いので最初の接点からそのまま買いやすい」「定番のどこでも買える日用品」などで、何度も検索→検討が行われないような商品もあります。
その場合は、コンバージョンに至るまでの経路を分析できるほどのデータが得られない場合もあります。
設定できるアトリビューションモデル
アトリビューションモデルには、下記の6つがあります。
※また、Googleは、ビジネスの拡大のために「ラストクリック以外のアトリビューションモデル」を選択することを推奨しています。
・ラストクリック
2021年2月現在、デフォルトで設定されているアトリビューションモデルです。
コンバージョン経路のうち、最後にクリックされた広告と、それに対応するキーワードに貢献度を割り当てます。
費用対効果を合わせやすいモデルですが、ビジネスの拡大には繋げにくくなります。
・ファーストクリック
コンバージョン経路のうち、最初にクリックされた広告と、それに対応するキーワードに貢献度を割り当てます。
“新規ユーザーの接点がどこなのか”に100%重点においた設定になるので、獲得よりも拡大を重視したフェーズの時に選択するといいでしょう。
・線形
コンバージョン経路で発生したすべての広告クリックと、対応するキーワードに貢献度を割り当てます。
すべての接点が均等に評価されますが、コンバージョン数が少ない場合は、どの接点が特にコンバージョンに貢献しているのかわかりづらくなる場合もあります。
・減衰
コンバージョンまでの期間が近い広告クリック・キーワードに、より多くの貢献度を割り振ります。
比較的ラストクリックに近い形で経路を評価することができるため、最初の変更としてはオススメのアトリビューションモデルです。
・接点ベース
コンバージョン経路の最初と最後に40%の貢献度を割り当て、それ以外の経路に残りの20%を均等に割り当てます。
すべての経路を評価しつつ、最初の接点と最後の接点に貢献度が多く割り当てられるため、新規ユーザーの獲得・最終的なコンバージョンの獲得どちらもバランスよく評価できます。
こちらも最初の設定変更にオススメのアトリビューションモデルです。
・データドリブン
こちらのみ特殊な形式で、目安として下記の条件を満たしている場合に選択できるアトリビューションモデルです。
・過去30日間に3,000回以上のGoogle検索広告のクリック
・過去30日間各コンバージョンアクションに300回以上のコンバージョン
発生したコンバージョンデータを元に、このような固有の割り当てを行ってくれるようになります。
・コンバージョンに至ったユーザー、至らなかったユーザーの経路を比較
・コンバージョンに繋がりやすい経路を割り出し、価値の高いクリック/広告に対して多くの貢献度を割り当て
・設定した目標に一番貢献している広告がわかるようになる
注意点として、使用中に「過去30日間のクリック数が2,000回未満に減少」「コンバージョンアクションのコンバージョンが200回未満になる」のどちらかになると、データドリブンの利用継続ができなくなります。
この基準以下にデータ量が減少すると、アラートが表示され、その後の30日間で引き続きデータ量が少ない場合は自動的に「線形」に切り替わります。
アトリビューションモデルの変更方法
Google広告の「ツール」から「測定→コンバージョン」を選択します。
アトリビューションモデルを変更したいコンバージョン アクションを選択します。
設定変更画面の「アトリビューションモデル」で、任意のアトリビューションモデルを選択して保存します。
関連:コンバージョン経路の把握方法
関連して、下記のようにコンバージョンの経路だけを確認する事も可能です。
「ツール」から「アトリビューション」を選択します。
「コンバージョン経路」画面を開きます。
ディメンションを変更することで、「キャンペーン/広告グループ/キーワード/デバイス」ごとのコンバージョンに至るまでの経路を確認することができます。
まとめ
今回はGoogle広告のアトリビューションモデルについてご説明しました。
「広告の効果が頭打ちになってきている」「新しいお客様との接点を増やしたい」
そんな時は、各広告がどのようにコンバージョンに貢献しているか確認していくと、拡大のヒントが見つかるかもしれません。
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